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ボリビア商標制度の実務ガイド|アンデス共同体決定486号・SENAPIは先行商標も審査・1出願1区分・公報は月1回・異議30営業日・不使用3年・マドプロ未加盟を弁理士が徹底解説
ボリビアは人口約1,260万人、亜鉛・銀・金・天然ガス・大豆を主要産品とする内陸国で、日本にとっては亜鉛・鉛・錫の供給国であると同時に、日本車と機械の輸出先です。2025年の日本からの輸出は約560億円、輸入は約155億円で、約2,500人の在留邦人と約1万3,000人の日系人が暮らす、南米でも日本との縁が深い国の一つです。2025年11月に発足したパス政権は、深刻なドル不足と燃料不足からの経済再生を掲げ、2026年6月には15年ぶりに変動相場制へ移行し、外国投資の誘致と貿易の自由化を進めています。こうした転換期に、ボリビアでの商標保護を検討する日本企業も増えています。
ボリビアの商標制度は、ペルー・コロンビア・エクアドルと共通のアンデス共同体(CAN)決定486号を直接の根拠とし、これをSENAPI(国家知的財産庁)の内部手続規則が補う構造です。SENAPIは先行商標との抵触まで職権で審査し、異議・取消・無効・侵害のすべてを行政手続で扱います。一方で、1出願1区分、公報の発行は月1回、外国人には2倍の手数料、アンデス域外の周知商標は周知性の主張だけでは保護されないという明文規定、そしてマドリッド協定議定書(マドプロ)未加盟など、日本企業が事前に知っておくべき特徴があります。本記事では、決定486号とSENAPI規則の条文、SENAPI公式手数料表、SENAPIの2024年・2025年実績、税関規則と刑法典を一次資料として、出願から異議・取消・権利行使・アンデス4か国を見据えた設計までを弁理士が実務目線で整理します。
この記事のポイント
- 根拠法はアンデス共同体決定486号+SENAPI内部手続規則。管轄はSENAPIの産業財産局で、絶対的・相対的拒絶理由の双方を職権審査。公報公告から30営業日が異議期間で、ペルー・コロンビア・エクアドルの商標権者も異議可(アンデス異議)
- 庁費用は外国出願人で出願1,000ボリビアーノ+登録証500+公報510=2,010ボリビアーノ(約170米ドル・約2万5,000円)。国内出願人はその半額。1出願1区分で、委任状は公証と認証が必要。異議がなければ6〜10か月で登録
- 2024年の登録は11,244件と過去最多(2020年の約5倍)。SENAPIは2024年に異議856件・取消354件・無効94件を処理し、2025年も1万件超の登録を付与
- 不使用取消は3年(アンデス域内の使用で足りる。輸入規制など公的制約による不使用は取消を免れる)。無効はSENAPI内で完結し、相対的理由・悪意は登録から5年、絶対的理由は無期限
- 侵害はSENAPIの侵害手続(2022年規則)で差止・差押え・水際措置、刑事は刑法典193条・236条で6か月〜3年の拘禁刑。マドプロ未加盟のため直接出願のみ。域外の周知商標は悪意の無効や不正競争で守る設計が必要
目次
- ボリビア商標制度の全体像:決定486号・SENAPI規則とSENAPI
- 2024年は登録11,244件の過去最多:SENAPIの実績と市場環境
- 保護対象と拒絶理由:SENAPIは先行商標も審査する
- 出願手続の流れと審査期間:1出願1区分・公報は月1回
- 費用一覧(SENAPI公式手数料・外国人は2倍)
- 異議申立:公告後30営業日・アンデス異議・不使用の抗弁
- 不使用取消(3年)と無効:輸入規制は正当理由になる
- 使用義務と更新:アンデス域内での使用が有効
- 権利行使:SENAPIの侵害手続・刑事・税関
- 周知商標の扱いと実務動向:域外の周知性だけでは守れない
- マドプロ未加盟:直接出願とアンデス4か国の設計
- 日本の商標制度との比較
- 日本企業がボリビア出願で押さえるべき実務ポイント
- よくある質問(FAQ)
- 出典・参考文献
1. ボリビア商標制度の全体像:決定486号・SENAPI規則とSENAPI
LEGAL FRAMEWORK
アンデス共同体の共通法規である決定486号(2000年)が実体法と手続の骨格で、ボリビアには現代的な商標法典がありません。1916年の産業特権法と1918年の商標・産業商業登録法が決定486号に反しない範囲で残り、実務はSENAPIの「産業財産内部手続規則」と行政手続法(法律2341号)に沿って運用されています。
ボリビアの商標法の骨格は、他のアンデス3か国と同じアンデス共同体決定486号(Decisión 486)です。商標の定義、拒絶理由、異議、存続期間、不使用取消、無効、周知標識、侵害に対する救済まで加盟4か国で共通し、官庁や裁判所が決定486号を解釈するときはアンデス共同体司法裁判所(TJCA)の先決的解釈に従います。ペルーの立法令1075号やエクアドルのCódigo Ingeniosのような包括的な国内法はなく、SENAPIが決議で定める産業財産内部手続規則(Reglamento de Procedimiento Interno de Propiedad Industrial)が、出願書類、委任状、方式審査の期限、異議・取消・無効の手続、周知性の認定、不服申立の詳細を定めています。侵害については、2022年12月12日施行の侵害手続規則(行政決議026/2022)が別途あります。
管轄官庁はSENAPI(Servicio Nacional de Propiedad Intelectual:国家知的財産庁)で、農村生産開発・水省の下部機関です。商標の審査、異議、取消、無効は産業財産局(Dirección de Propiedad Industrial:DPI)が第一審として判断します。決定に不服がある場合は、通知から10日以内に再考申立(recurso de revocatoria)を同じ機関に、その決定から10営業日以内に階層審査申立(recurso jerárquico)をSENAPI長官に行い、最終的には最高裁判所への行政訴訟に進みます。侵害についても裁判所ではなくSENAPIの侵害手続が中心で、差止・差押え・水際措置まで行政決定で得られます。日本企業にとって重要なのは、登録から権利行使までが一つの行政機関の中で完結すること、そして手数料や公報など運用面に独特のルールが多いことです。
ボリビア独自のポイント:外国人は2倍の手数料、公報は月1回
SENAPIの手数料表は国内出願人と外国出願人で金額が分かれ、外国企業は一律で2倍を払います。出願の公告は、SENAPIが月1回発行する「ボリビア官報・産業財産編」(2026年1月29日発行の第61号など)に掲載され、掲載料は官報の口座に別途納付します。公告のタイミングが月1回のため、方式審査を通過してから公告まで最長1か月程度待つことがあります。
2. 2024年は登録11,244件の過去最多:SENAPIの実績と市場環境
SENAPIの2024年度公開報告によると、2024年に付与された識別標識の登録は11,244件で、2020年の2,300件、2021年の5,461件、2022年の7,160件、2023年の6,015件から大きく伸びて過去最多となりました。内訳は商品商標7,623件(68%)、役務商標3,323件(30%)、スローガン127件、商号160件などです。異議部門は2024年に異議856件、不使用取消354件、無効94件、返還請求2件の計1,306件を処理し、これも過去最多でした。2025年も産業財産局は識別標識と特許を合わせて1万件超の登録を付与し、手数料免除制度で155件の個人商標と52件の団体商標を登録、カカオ「Cacao Nativo Yuracaré」を原産地名称として宣言しています。
| 指標 | 数値 | 出所 |
|---|---|---|
| 識別標識の登録件数(2024年) | 11,244件(過去最多。2023年6,015件) | SENAPI 2024年度報告 |
| 登録の内訳(2024年) | 商品商標7,623・役務商標3,323・スローガン127・商号160 | SENAPI |
| 異議部門の決定(2024年) | 異議856・取消354・無効94(計1,306) | SENAPI |
| 2025年の登録 | 識別標識+特許で1万件超。免除制度で個人155・団体52 | SENAPI(2025年12月29日) |
| 人口/GDP/1人当たりGDP(2025年) | 1,258万人/647億米ドル/5,147米ドル(成長率−1.6%、物価上昇19.5%) | 外務省(世銀) |
| 為替 | 2026年6月29日に変動相場制へ(固定6.96→9.73、2026年9月は約12ボリビアーノ/米ドル) | ボリビア中央銀行・外務省 |
| 対日貿易(2025年) | ボリビア→日本155億円(亜鉛・鉛・錫)/日本→ボリビア560億円(自動車・部品・機械) | 外務省(財務省貿易統計) |
市場環境は転換期にあります。2024〜2025年のドル不足と燃料不足で輸入品の価格が高騰し、2025年の物価上昇率は約20%に達しましたが、2025年11月に発足したパス政権は補助金削減と外国投資誘致を掲げ、2026年6月29日には中央銀行が15年間続いた1米ドル=6.96ボリビアーノの固定相場を廃して変動相場制に移行しました。日本車、二輪車、建設機械、農業機械、電子機器はボリビア市場で高い知名度を持ち、日本はボリビアの主要輸出先の一つでもあります。輸入が正常化すれば日本製品の流通が増える一方、模倣品や先取り出願のリスクも高まるため、参入前の出願と監視が欠かせません。
3. 保護対象と拒絶理由:SENAPIは先行商標も審査する
決定486号134条により、商品・役務を識別でき、図形的に表現できる標識は商標として登録できます。SENAPIは文字、図形、音と香り、文字と数字、形状で区切られた色彩、商品や包装の形状を登録対象として案内しており、香りの商標は化学式の提出で受け付けるとしています。商標のほか、登録商標に付随するスローガン(lema comercial)、団体商標・証明商標、商号・店舗名(使用に基づく権利で登録は宣言的効力)、原産地名称(キヌア・レアル、シンガニなど)がSENAPIの管轄です。
拒絶理由は決定486号135条(絶対的理由)と136条(相対的理由)で、SENAPI規則229条は「登録可能性審査は職権で行い、異議や第三者の申立がなくても実施する」「審査は包括的で、134条の要件、135条・136条の不登録事由の該当性を分析する」と明記しています。したがって日本と同様に、出願前の先行商標調査が実務の出発点です。SENAPIの先行調査(Bs 150、8営業日程度)は参考情報にとどまり、結果に法的拘束力はありません。また規則230条は、SENAPIの判断が他のアンデス加盟国の官庁の判断や自らの過去の判断に拘束されない「決定の自律性」を掲げており、ペルーやコロンビアで登録されていることはボリビアでの登録を保証しません。
先使用者との共存合意:SENAPI規則231条〜234条は、アンデス域内に同一・類似の商標が別の権利者名義で登録されている場合の「法律上の共存合意」と、事実上の共存を扱う手続を定めています。共存合意はSENAPIに提出して審査を受け、消費者の混同を避ける措置(出所の明示など)を含む必要があります。既にボリビアで似た商標を持つ現地企業と共存する形で参入する場合の選択肢になります。
4. 出願手続の流れと審査期間:1出願1区分・公報は月1回
出願はSENAPIのオンラインシステム(SIPI 2.0)または窓口で行います。窓口提出の場合は黄色いフォルダーに書類を綴じて提出するという独特の様式があります。手続の流れは次のとおりです。
- 出願と方式審査(15日):願書(様式PI-100)、商標見本(4cm×4cmのJPG)、区分と商品・役務、手数料の納付証明、代理人の委任状を提出します。SENAPI規則225条により1出願に含められる区分は1つで、複数区分は区分ごとに別出願です。出願日から15日以内に方式審査が行われ、不備があれば60営業日以内に補正します(226条)。委任状は公証と認証(日本の公証役場と外務省・在日ボリビア大使館の認証)を経たものが必要で、後から提出する場合は外国出願人に25営業日の猶予が与えられます。優先権書類は出願から3か月以内に提出します。
- 官報への公告:方式要件を満たすと、SENAPIが月1回発行する官報・産業財産編に公告されます。掲載料(外国人510ボリビアーノ)は官報の口座に別途納付します。
- 異議期間(30営業日):公告から30営業日以内に、利害関係人が1回に限り理由を付した異議を申し立てられます。異議があれば産業財産局の異議部門に係属し、出願人に答弁の機会が与えられます。
- 登録可能性審査と決定:絶対的・相対的拒絶理由を職権で審査し、登録または拒絶の行政決定を出します。拒絶に対しては再考申立(10日)と階層審査申立(10営業日)ができます。
- 登録証の発行:登録が認められると、登録証の発行手数料(外国人500ボリビアーノ)を納付して登録証を受け取ります。存続期間は登録日から10年です。
異議がない場合の所要期間は、現地事務所の案内で6〜8か月(Legal 500の2026年版では6〜10か月、別の事務所では約9か月)とされています。公報が月1回のため、方式審査から公告までの待ち時間が全体の期間を左右します。異議や拒絶理由通知があれば1年以上かかります。SENAPIは2024年に登録件数を前年の約1.9倍に増やしており、デジタル署名の導入とISO 9001の更新で処理を効率化したとしています。
国内の零細企業向け手数料免除は外国企業には使えない
SENAPIと振興機関Pro Boliviaは、Pro Boliviaに登録した職人・零細企業の個人商標と団体商標について出願料と登録証料を免除し、官報掲載料255ボリビアーノだけで登録できる制度を2025年12月31日まで延長しました(省令108/2024)。2025年はこの制度で155件の個人商標が登録されています。外国企業には適用されないため、日本の中小企業は代わりにINPITの外国出願補助金で費用の2分の1の助成を受けられる場合があります。
5. 費用一覧(SENAPI公式手数料・外国人は2倍)
SENAPIの手数料は2009年の行政決議037/2009で定められたボリビアーノ(Bs)建ての金額が現在も適用されており、外国企業・外国人は国内出願人の2倍を納付します。円換算は、2026年6月の変動相場制移行後の相場(1米ドル≒12ボリビアーノ、1ボリビアーノ≒12円)による概算で、為替の変動が大きいため納付時に確認が必要です。
| 手続 | 外国人(Bs) | 国内(Bs) | 円換算目安(外国人)・備考 |
|---|---|---|---|
| 商標登録出願(1区分=1出願) | 1,000 | 500 | 約1万2,000円 |
| 官報掲載料(官報の口座へ) | 510 | 255 | 約6,000円 |
| 登録証の発行 | 500 | 250 | 約6,000円。出願〜登録の合計は外国人2,010(約2万5,000円・約170米ドル) |
| 先行商標調査 | 150 | 75 | 約1,800円。参考情報 |
| 異議申立 | 500 | 250 | 約6,000円 |
| 不使用取消請求 | 400 | 200 | 約4,800円 |
| 無効請求 | 400 | 200 | 約4,800円 |
| 侵害手続の申立 | 400 | 200 | 約4,800円 |
| 不服申立(再考・階層審査) | 50 | 50 | 約600円 |
| 更新の申請+更新証 | 500+500 | 250+250 | 約1万2,000円。満了前後6か月 |
| 移転・使用許諾の記録 | 500 | 250 | 約6,000円。名義・住所変更は400/200 |
庁費用は1区分約170米ドルと、変動相場制への移行で米ドル換算では以前(固定相場時の約290米ドル)より下がっています。ただし1出願1区分のため、3区分なら出願だけで約6,000ボリビアーノになります。現地代理人の費用と、委任状の公証・認証の費用が加わります。中小企業はINPIT外国出願補助金の対象になります。
6. 異議申立:公告後30営業日・アンデス異議・不使用の抗弁
異議は登録前の制度で、官報公告から30営業日以内に、正当な利益を有する者が1回に限り申し立てます(決定486号146条、SENAPI規則235条)。異議人と出願人はそれぞれ、証拠提出のための30営業日の追加期間を1回請求でき、この期間は請求により自動的に付与されます(239条)。追加期間は証拠提出のためだけで、異議の理由の追加・変更はできません。期限後の異議、ボリビアで発効していない条約に基づく異議、手数料未納の異議は受理されません(236条)。委任状には「SENAPIに異議を申し立てる権限」を明記する必要があり、外国の異議人は25営業日以内に委任状を追完できます(235条・238条)。手数料は外国人500ボリビアーノです。
アンデス異議(決定486号147条・SENAPI規則241条〜243条)
ボリビアに商標を持っていなくても、ペルー・コロンビア・エクアドルで同一・類似の商標を登録または先に出願している者は、ボリビアの出願に異議を申し立てることができます。SENAPI規則242条は、現実の利益の要件は「異議申立と同時にボリビアへ同じ商標を出願すること」で満たされ、異議と出願は必ず同時に提出しなければならないと定めています。ボリビアへの出願は他の加盟国の登録と完全に同一である必要はありませんが、標識の本質的な特徴を保ち、商品・役務を追加してはなりません。根拠となる登録の証明は、外国公文書の形式要件を満たした書類か、他の加盟国の官庁の証明書の写しとSENAPIが確認できるウェブサイトの指定で行い、この要件は不服申立の段階では治癒できません(241条)。先に出願中の商標を根拠とする場合、ボリビアの出願手続はその出願が確定するまで停止されます(243条)。
不使用の抗弁
異議の根拠とされた先行商標が3年以上使われていない場合、出願人は異議への答弁時に不使用取消を防御として請求できます(240条)。取消請求は同じ事件記録で扱われ、権利者には60営業日の答弁期間が与えられ、SENAPIはまず取消を、次に異議を一つの決定で判断します。
日本企業の活用例:ペルーで登録済みの商標を第三者がボリビアで出願した場合、公告から30営業日以内にアンデス異議を申し立て、同時にボリビアへ出願します。異議が認められれば相手の出願は拒絶され、自社の出願が審査に進みます。ボリビアは4か国の中で最も出願件数が少なく、監視の負担も小さい市場なので、アンデス4か国の出願設計の中で「守り」の登録として位置づけるのが現実的です。
7. 不使用取消(3年)と無効:輸入規制は正当理由になる
不使用取消(決定486号165条〜168条、SENAPI規則253条〜260条)
登録商標が、正当な理由なく、取消請求の日に先立つ連続3年間、権利者・使用権者・その他の授権者によってアンデス加盟国のいずれにおいても使用されていない場合、利害関係人の請求により産業財産局が登録を取り消します。取消は申立によってのみ開始され、SENAPIが職権で行うことはありません(253条)。請求できるのは、その商標を使いたい者や、混同を生じる商標を出願した者など広い範囲の利害関係人です(254条)。取消請求は、登録手続を終結させた決定の通知から3年経過後に初めて可能です(255条)。使用の立証責任は権利者側にあり(256条)、請求書、会計書類、監査証明のほか国内法で認められるあらゆる証拠で、商品の性質と流通形態に見合った数量が市場に置かれたことを示します(257条・258条)。不可抗力、偶発事故、輸入規制や公的要件の賦課による不使用は取消を免れ、その間は3年の計算が止まります(259条)。2024〜2026年のドル不足による輸入制約は、この正当理由に該当し得る典型例です。一部の商品・役務についてのみ使用が証明された場合は、残りの部分だけが取り消される部分取消です(260条)。手数料は外国人400ボリビアーノです。
無効(決定486号172条、SENAPI規則244条〜252条)
無効もSENAPIの産業財産局に請求します。絶対的無効(134条1項・135条違反)はいつでも請求でき時効にかかりません(244条)。相対的無効(136条違反、悪意による登録)は登録の付与から5年で時効にかかります(245条)。一部の商品・役務にのみ無効理由がある場合は部分無効です(252条)。SENAPIは2024年に94件の無効事件を処理しました。手数料は外国人400ボリビアーノで、取消請求と同額です。
5年の壁に注意:先取り登録に気づかないまま登録から5年が過ぎると、悪意を理由とする無効は請求できなくなります。後述のとおり、アンデス域外の周知性だけでは保護されないボリビアでは、悪意の無効が日本ブランドを守る主要な手段になるため、SENAPIのデータベースと月1回の官報を定期的に確認してください。
8. 使用義務と更新:アンデス域内での使用が有効
登録の存続期間は登録日から10年で、10年ごとに何度でも更新できます(決定486号152条)。更新は満了前6か月から申請でき、満了後6か月の猶予期間があります(153条)。猶予期間中も登録は有効ですが、SENAPIはこの期間中に第三者が同じ商標を出願するリスクを注意喚起しています。更新時に使用証明は不要です。手数料は外国人で更新申請500ボリビアーノと更新証500ボリビアーノです。
使用義務では、アンデス加盟国のどこかで使っていればボリビアで使っていなくても不使用取消を免れることが日本企業にとって大きな利点です。ペルーやコロンビアで販売している商品の商標をボリビアでも登録しておけば、ボリビア市場への参入が遅れても登録を維持できます。逆に、4か国のいずれでも使っていない場合は、登録手続の終結から3年で取消のリスクにさらされます。使用の証拠は、商標が付された商品の請求書、通関書類、販売店との契約、現地語の広告など、日付と数量が分かる形で保管しておきます。各国の使用義務の違いは商標登録後の維持義務の国際比較も参考にしてください。
9. 権利行使:SENAPIの侵害手続・刑事・税関
SENAPIの侵害手続(行政)
ボリビアの商標侵害対策の中心は、SENAPIの法務局に対する侵害手続(acción por infracción)の申立です。2022年12月12日施行の侵害手続規則(行政決議026/2022)が、決定486号238条以下と行政手続法に基づく手続を定めています。申立は書面で行い、権利の証明、侵害の事実と証拠、手数料(外国人400ボリビアーノ)の納付証明を添えます。SENAPIは保全措置として、侵害行為の即時停止、侵害品の差押え、輸出入の禁止(水際措置)、営業所の一時閉鎖、流通からの排除を命じることができ、最終決定では侵害の恒久的な停止、侵害品の廃棄、侵害者の費用負担による決定の公表を命じます。現地事務所の案内では、制裁決定まで約6か月です。ただしSENAPIの行政決定は損害賠償を命じません。損害賠償は行政決定を証拠として民事裁判所に請求します。決定には再考申立と階層審査申立ができます。
刑事罰と税関
ボリビアには商標侵害を直接処罰する現代的な刑事規定がなく、刑法典の193条(商標・検印の偽造と不正使用)、235条(商業詐欺)、236条(工業製品に関する欺罔)が模倣品事案に適用されます。いずれも6か月以上3年以下の拘禁刑で、193条は「品質・数量・内容を証明するために使われる標章を偽造し、または本来と異なる物品に付す行為」を対象とし、私企業の標章にも同じ刑が科されると定めています。現地の刑事弁護士は、行政手続よりも刑事告訴の方が実効性が高く、捜査段階の保全措置と有罪判決に伴う賠償義務が侵害者の活動停止につながっていると評価しています。1918年の商標法にも罰則がありますが、罰金額が当時のまま(100〜500ボリビアーノ)で実効性はありません。
水際措置は決定486号250条〜256条と関税法規則120条に基づきます。税関はSENAPI(管轄機関)の要請により、知的財産権を侵害する疑いのある貨物の通関を停止でき、SENAPIは10日以内に侵害の確たる証拠を提出しなければ通関が再開されます。つまり、ボリビアの税関は権利者の直接の申立ではなく、SENAPIへの侵害手続の中で申し立てる水際措置を通じて動く仕組みで、税関への商標の事前登録制度はありません。輸入品の模倣が疑われる場合は、SENAPIへの侵害手続と水際措置の申立を同時に準備します。
10. 周知商標の扱いと実務動向:域外の周知性だけでは守れない
決定486号224条〜229条により、アンデス加盟国のいずれかで関連業界に知られた標識は未登録でも保護されます。SENAPI規則はこの運用をかなり厳格に定めています。周知性は主張する側が証明し(304条)、異議では異議申立時に、取消・無効では請求時と相手の出願時の両方の時点で周知性を証明しなければなりません(305条)。希釈化や便乗のおそれを理由に商品の類否を超えた保護を求める場合は、周知性に加えてそのおそれ自体の証明が必要です(306条)。周知性の認定は産業財産局長が決定486号228条の要素に基づいて行い、認定決定には周知と認められる期間が明記され、維持には継続的な使用と宣伝の証明が求められます(308条)。
日本企業に最も重要な規定(SENAPI規則307条):「アンデス共同体域外の国で周知な標識は、その周知性を主張するだけでは保護されない。」域外の周知標識を保護するには、決定486号137条(不正競争目的の出願の拒絶)の適用か、悪意で取得された登録の無効と結びつけ、それぞれの手続で悪意や不正競争を証明する必要があります。日本や米国で有名なブランドでも、アンデス域内での知名度の証拠がなければ、ボリビアでは「周知商標」として扱われないということです。
実務動向としては、SENAPIが公開する異議公報に、医薬品分野の「MANURIL」「ENTEROLAC」「MONUROL」や食品分野の「CRUJITOS」「SELECTOS EL CEIBO」など、内外の企業間の異議事件が毎月掲載されており、2024年には856件の異議が決定されました。SENAPIは2022年に判例集(Compendio Jurisprudencial)と侵害手続規則を公表し、判断基準の透明化を進めています。ボリビアの判断はペルーやコロンビアのような公開データベースで検索しにくいため、現地代理人を通じた先例の確認が実務上重要です。
11. マドプロ未加盟:直接出願とアンデス4か国の設計
ボリビアは2026年9月時点でマドリッド協定議定書に加盟していません。WIPOの加盟国一覧にもボリビアは載っておらず、アンデス共同体で加盟しているのはコロンビア(2012年)だけです。したがって、日本企業がマドプロの国際登録を持っていてもボリビアを指定することはできず、ボリビアの代理人を通じた直接出願だけが選択肢です。パリ条約の優先権(日本出願から6か月)は主張でき、優先権書類は出願から3か月以内に提出します。
アンデス共同体の枠組みを活かすなら、コロンビアはマドプロで指定し、ペルー・エクアドル・ボリビアは直接出願で揃えるという組合せが現実的です。4か国のいずれかに登録があれば他国の先取り出願にアンデス異議で対抗でき、いずれかで使用していれば全加盟国で不使用取消を免れるため、アンデス4か国を一体として設計することが費用対効果を高めます。ボリビアはメルコスール(ブラジル・アルゼンチンなど)への正式加盟手続も進めており、南米の二つの経済圏をつなぐ位置にあります。近隣のチリ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコはマドプロ指定が可能です。
12. 日本の商標制度との比較
| 項目 | ボリビア(SENAPI) | 日本(特許庁) |
|---|---|---|
| 根拠法 | アンデス共同体決定486号+SENAPI内部手続規則 | 商標法 |
| 先行商標との類似の審査 | 職権審査あり(規則229条) | 職権審査あり |
| 多区分出願 | 不可(1出願1区分) | 可 |
| 異議 | 登録前・公告から30営業日・他のアンデス加盟国の商標権者も可 | 登録後・公報から2か月 |
| 登録までの期間 | 異議なしで6〜10か月(公報は月1回) | 6〜8か月程度(早期審査あり) |
| 庁費用(1区分・外国人) | 出願1,000+公報510+登録証500ボリビアーノ(約2万5,000円)。国内出願人は半額 | 出願12,000円+登録料32,900円 |
| 委任状 | 公証+認証。異議の権限は明記 | 原則不要 |
| 存続期間 | 登録日から10年。更新時の使用証明不要 | 登録日から10年 |
| 不使用取消の猶予 | 3年(アンデス域内の使用で足りる。輸入規制は正当理由) | 3年(日本国内での使用) |
| 無効の管轄・期限 | SENAPI。相対的理由・悪意は5年、絶対的理由は無期限 | 特許庁審判。一部理由は5年の除斥期間 |
| 周知商標 | アンデス域外の周知性だけでは保護されない(規則307条) | 外国での周知性も考慮(4条1項19号) |
| 侵害の第一次的な救済 | SENAPIの侵害手続(差止・差押え・水際措置・廃棄)。損害賠償は民事 | 裁判所(差止・損害賠償) |
| 刑事罰 | 6か月〜3年の拘禁刑(刑法典193条・235条・236条) | 10年以下の懲役・1,000万円以下の罰金 |
| マドプロ | 未加盟(直接出願のみ) | 加盟(2000年) |
13. 日本企業がボリビア出願で押さえるべき実務ポイント
- マドプロでは届かないことを前提に直接出願する:国際登録の指定国にボリビアは含められません。代理店契約や輸出の検討段階で、現地代理人を通じて出願してください。優先権主張(6か月)は可能で、優先権書類は3か月以内に提出します。
- 区分を絞り、1出願1区分の費用を最適化する:外国人の庁費用は1区分約2,010ボリビアーノです。主力商品の区分を優先し、周辺区分はペルー・コロンビアの多区分出願でカバーするなど、アンデス4か国全体で設計します。
- 委任状は公証+認証、異議の権限も明記する:形式不備は手続の中断や却下の原因になります。ボリビアはハーグ条約(アポスティーユ)の締約国ですが、SENAPIの実務では現地の要件に合わせた公証・認証を代理人に確認し、異議・取消・無効を申し立てる権限を委任状に含めておきます。
- 「域外の周知性だけでは守れない」前提で証拠を整える:SENAPI規則307条により、日本での知名度だけではボリビアで周知商標として扱われません。アンデス域内での販売・広告の証拠を残し、先取り登録には悪意の無効(登録から5年以内)と不正競争の枠組みで対抗します。
- 月1回の官報を監視する:異議期間は公告から30営業日です。SENAPIの官報はPDFで公開されるため、自社ブランドとハウスマークのウォッチングを現地代理人に依頼し、アンデス異議に備えてペルー・コロンビアの登録証を用意しておきます。
- 3年の使用管理と輸入規制の記録:登録手続の終結から3年で不使用取消の対象になります。請求書・通関書類・広告を日付付きで保管し、ドル不足や輸入規制で販売できなかった期間があれば、その記録も残しておくと正当理由の証明に使えます。
- 侵害はSENAPIの侵害手続と刑事告訴を組み合わせる:申立400ボリビアーノで差止・差押え・水際措置が得られますが損害賠償は別途民事です。悪質な模倣は刑法典193条・236条の刑事告訴が実効性の高い手段とされています。
- 更新は満了前後6か月、区分ごとに管理する:外国人は更新申請と更新証で1,000ボリビアーノです。区分ごとに登録が分かれるため、更新期限を区分単位で管理し、猶予期間中の第三者出願リスクを避けて満了前に更新します。
よくある質問(FAQ)
Q1. マドプロでボリビアを指定できますか?
できません。ボリビアは2026年9月時点でマドリッド協定議定書に加盟しておらず、ボリビアの代理人を通じた直接出願が唯一の方法です。日本出願から6か月以内であればパリ条約の優先権を主張できます。アンデス共同体で唯一の加盟国であるコロンビアはマドプロで指定できます。
Q2. 登録までどのくらいかかりますか?
異議がなければ、方式審査15日、月1回の官報への公告、30営業日の異議期間、登録可能性審査を経て、6〜10か月程度で登録されます。公報が月1回のため公告待ちの期間が生じます。異議や拒絶理由通知があると1年以上かかることがあります。
Q3. 費用はいくらかかりますか?
外国企業の庁費用は、出願1,000ボリビアーノ、官報掲載510ボリビアーノ、登録証500ボリビアーノの合計2,010ボリビアーノ(約170米ドル・約2万5,000円)で、国内出願人はその半額です。多区分出願ができないため区分ごとに必要です。更新は申請と更新証で1,000ボリビアーノ、異議は500、取消・無効・侵害手続は各400ボリビアーノです。現地代理人の費用と公証・認証の費用が加わります。中小企業はINPIT外国出願補助金で費用の2分の1の助成を受けられる場合があります。
Q4. 日本で有名なブランドなら、ボリビアで登録がなくても守られますか?
守られないと考えるべきです。SENAPI規則307条は、アンデス域外の周知性の主張だけでは保護しないと明記しています。保護するには、アンデス域内での知名度の証拠を示すか、先取り出願の悪意・不正競争目的を証明して拒絶や無効(登録から5年以内)を求める必要があります。最も確実なのは、参入前にボリビアで登録しておくことです。
Q5. ボリビアで登録した商標をボリビアでは使っていません。取り消されますか?
登録手続の終結から3年間、アンデス加盟国のどこでも使っていなければ、第三者の請求でSENAPIが取り消すことができます。逆に、ペルー・コロンビア・エクアドルのいずれかで使っていれば取消を免れます。輸入規制や公的な制約で使えなかった期間は正当理由として3年の計算から除かれます。一部の商品にしか使っていない場合は残りの部分だけが取り消されます。
Q6. 模倣品がボリビアで売られています。何から始めるべきですか?
SENAPIへの侵害手続の申立が出発点で、差止・差押え・営業所閉鎖などの保全措置と、約6か月での制裁決定が得られます。輸入品は同じ手続の中で水際措置を申し立て、SENAPIの要請で税関が通関を停止します。損害賠償は行政決定を証拠に民事裁判所へ請求し、悪質な事案は刑法典193条・236条に基づく刑事告訴(6か月〜3年の拘禁刑)を組み合わせます。いずれもボリビアの弁護士を通じて行います。
まとめ
ボリビアの商標制度は、アンデス共同体決定486号を国内法典なしにSENAPIの規則で運用する、4か国の中で最も簡素な仕組みです。1出願1区分、外国人2倍の手数料、月1回の官報、公証と認証を要する委任状、マドプロ未加盟といった制約がある一方、庁費用は米ドル換算で低く、更新に使用証明は不要で、輸入規制による不使用は取消を免れます。最大の注意点は、アンデス域外の周知性だけでは保護されないという明文規定であり、日本ブランドは参入前の登録と、悪意の無効・不正競争による対抗策の準備が欠かせません。アンデス4か国を一体として設計し、ペルー・コロンビアの登録をアンデス異議の武器として活かすことが、ボリビアでのブランド保護の要諦です。
各国の商標制度は世界の商標制度ガイドをご覧ください。
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出典・参考文献
本記事は、以下の一次資料および専門家による解説を基に作成しています(いずれも2026年9月閲覧)。各項目に、本文のどの記述の根拠としたかを付記しています。
法令・公的機関の資料
- アンデス共同体決定486号「Régimen Común sobre Propiedad Industrial」原文(アンデス共同体事務局)/商標の定義と拒絶理由(134条〜137条)、異議30日と追加証拠期間・アンデス異議・職権審査(146条・147条・150条)、存続期間10年と更新・猶予6か月(152条・153条)、不使用取消と域内使用(165条〜168条)、無効の期限(172条)、周知標識(224条〜229条)、侵害訴権(238条)、水際措置(250条〜256条)の根拠。
https://www.comunidadandina.org/StaticFiles/DocOf/DEC486.pdf - SENAPI「Reglamento de Procedimiento Interno de Propiedad Industrial」(産業財産内部手続規則、SENAPI公式サイト掲載PDF)/再考申立10日・階層審査申立10営業日(106条〜111条)、1出願1区分と出願要件(225条)、方式審査15日・補正60営業日(226条)、職権かつ包括的な登録可能性審査(229条)、決定の自律性(230条)、共存合意(231条〜234条)、異議の要件・不受理事由・委任状25営業日・証拠30営業日の追加期間・不使用の抗弁(235条〜240条)、アンデス異議の正当な利益と現実の利益(241条〜243条)、絶対的無効・相対的無効5年(244条・245条)、部分無効(252条)、不使用取消の申立・3年・立証責任・証拠・正当理由(輸入規制)・部分取消(253条〜260条)、周知性の立証と認定・域外周知標識の扱い(304条〜308条)の根拠。
https://www.senapi.gob.bo/sites/default/files/senapi/media/20190205194847-reglamento-de-procedimiento-interno-propiedad-industrial.pdf - SENAPI「Tasas de Propiedad Intelectual」(公式手数料表、行政決議037/2009)/外国人・国内の手数料(出願1,000/500、登録証500/250、調査150/75、異議500/250、無効400/200、取消400/200、侵害400/200、不服申立50、更新申請500/250と更新証500/250、移転・使用許諾500/250、名義・住所変更400/200)の根拠。
https://www.senapi.gob.bo/tasas-de-propiedad-intelectual - SENAPI「Signos Distintivos」(識別標識の手続案内)/登録できる標識(音・香りを含む)、様式PI-100、4cm×4cmの見本、官報掲載料255/510ボリビアーノ、存続期間10年と更新前後6か月、先行調査の位置づけの根拠。
https://www.senapi.gob.bo/signos-distintivos - SENAPI「Rendición Pública de Cuentas Final Gestión 2024」(2024年度公開報告PDF)/2024年の登録11,244件(月別・過去5年推移)、内訳(商品7,623・役務3,323・スローガン127・商号160)、異議部門の決定(異議856・取消354・無効94・計1,306)、Pro Boliviaとの手数料免除(省令108/2024で2025年末まで延長、255ボリビアーノのみ)の根拠。
https://www.senapi.gob.bo/sites/default/files/senapi/rendicion/rendicion-publica-de-cuentas-final-gestion-2024.pdf - SENAPI「El SENAPI otorgó más de 10 mil registros en propiedad industrial, durante esta gestión 2025」(2025年12月29日)/2025年の登録1万件超、免除制度による個人商標155件・団体商標52件、原産地名称Cacao Nativo Yuracaréの宣言、農村生産開発・水省の下部機関であることの根拠。
https://www.senapi.gob.bo/prensa/notas/el-senapi-otorgo-mas-de-10-mil-registros-en-propiedad-industrial-durante-esta-gestion - SENAPI「Reglamento de Procedimiento de las Acciones por Infracción a Derechos de Propiedad Industrial」(行政決議026/2022、2022年12月12日施行)/SENAPIの侵害手続規則の存在と施行日、2016年規則の置き換えの根拠。
https://www.senapi.gob.bo/normativas/resoluciones/reglamento-de-procedimiento-de-las-acciones-por-infraccion-derechos-de-propiedad-industrial-del-servicio-nacional-de - SENAPI「Gaceta Oficial de Bolivia Nro. 61」(2026年1月29日発行)/官報・産業財産編が月1回発行され、識別標識の出願がPDFで公告されることの根拠。
https://www.senapi.gob.bo/gaceta/gaceta-oficial-de-bolivia-nro-61 - 関税法規則(最高政令25870号)120条「知的財産権の税関保護」(Infoleyes Bolivia)/SENAPIの要請による通関停止、10日以内の証拠提出、期限内に証拠がなければ通関再開の根拠。
https://bolivia.infoleyes.com/articulo/34834 - ボリビア刑法典193条「商標・検印の偽造と不正使用」(Infoleyes Bolivia)/品質等を証明する標章の偽造・不正使用に対する6か月以上3年以下の拘禁刑と、私企業の標章への適用の根拠。
https://bolivia.infoleyes.com/articulo/32530 - WIPO「Members of the Madrid Union」(マドリッド制度加盟国一覧)/ボリビアが2026年9月時点でマドリッド協定議定書に未加盟であること、コロンビアの加盟の根拠。
https://www.wipo.int/en/web/madrid-system/members/index - 外務省「ボリビア基礎データ」(2026年9月9日更新)/人口1,258万人、GDP 647億米ドル、1人当たりGDP 5,147米ドル、成長率−1.6%、物価上昇率19.5%(いずれも2025年)、為替1米ドル=12ボリビアーノと2026年6月の変動相場制移行、対日貿易(2025年:輸出155億円・輸入560億円と主要品目)、在留邦人2,543人・日系人約1万3,000人、パス政権の政策、メルコスール加盟手続の根拠。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/bolivia/data.html
実務ガイド・専門家による解説
- The Legal 500「Bolivia: Intellectual Property – Country Comparative Guide 2026」(Moreno Baldivieso Estudio de Abogados)/決定486号と1916年法・1918年法の関係、再考・階層審査・行政訴訟の三段階、登録期間6〜10か月、侵害手続の保全措置(停止・差押え・輸出入禁止・営業所閉鎖)と最終措置(廃棄・公表)、約6か月の制裁決定、行政決定は損害賠償を命じないこと、刑法典の工業製品欺罔罪(6か月〜3年)の根拠。
https://www.legal500.com/guides/chapter/bolivia-intellectual-property/ - H&A「Bolivia: Trademark – Prosecution guideline」/マドプロ非加盟、多区分出願不可、委任状は公証・認証、優先権書類は出願から3か月以内、絶対的・相対的理由の審査、30営業日の異議、約9か月の登録期間、アンデス域内の使用と部分取消の根拠。
https://hyaip.com/en/prosecution-guidelines/bolivia/bolivia-trademark/ - Dubourg「¿Cuánto cuesta registrar una marca en Bolivia en 2026?」/1出願1区分、黄色いフォルダーでの提出、方式審査約15日、30営業日の異議、6〜8か月の登録期間、国内出願人の合計1,005ボリビアーノ、猶予期間中の第三者出願リスク、2026年6月29日以降の変動相場制の根拠。
https://mdubourg.com/cuanto-cuesta-registrar-una-marca-en-bolivia/ - Rigoberto Paredes & Asociados「La acción por infracción a los derechos del titular de una marca」/侵害手続をSENAPI法務局に書面で申し立てること、申立の必要記載事項と手数料納付の根拠。
https://www.rigobertoparedes.com/es/la-accion-por-infraccion-derechos-del-titular-de-marca/ - eju.tv「La propiedad intelectual y su protección en el ámbito penal」(Sergio Díaz Gutiérrez、2024年4月29日)/刑法典193条・235条・236条の適用と6か月〜3年の刑、刑事告訴が行政手続より実効性が高いという実務家の評価の根拠。
https://eju.tv/2024/04/la-propiedad-intelectual-y-su-proteccion-en-el-ambito-penal/
判例・実務動向
- El Deber「El BCB establece que a partir del lunes 29 de junio entra en vigencia el tipo de cambio flexible」(2026年6月26日)/2026年6月29日の変動相場制移行、公定相場9.73ボリビアーノ(従来6.96)、毎営業日20時の公定相場公表の根拠。
https://eldeber.com.bo/economia/bcb-establece-partir-lunes-29-junio-entra-vigencia-tipo-cambio-flexible_1782520030 - SENAPI「Oposición Gaceta 61 Signo」(2026年1月29日公告分の異議一覧PDF)/医薬品分野などの異議事件が毎月公表されていることの根拠。
https://www.senapi.gob.bo/sites/default/files/senapi/oposicion/oposicion-gaceta-61-signo-20260129.pdf - SENAPI「Oposición Gaceta 53 Signo」(2025年5月6日公告分の異議一覧PDF)/食品分野(CRUJITOS、SELECTOS EL CEIBO)などの異議事件の根拠。
https://www.senapi.gob.bo/sites/default/files/senapi/oposicion/oposicion-gaceta-53-signo-20250506.pdf
※本記事は上記の資料を基に、2026年9月時点の情報で一般的な情報提供を目的として作成しています。手数料(円換算額)・運用・判例は変更されることがあり、特にボリビアーノの為替は2026年6月の変動相場制移行後に大きく動いています。スペイン語原文と英訳の間に差異がある場合はスペイン語原文が優先されます。個別案件の具体的判断には、専門家へのご相談を推奨します。