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ギリシャ商標制度の実務ガイド|商標法4679/2020・OBIは先行商標を審査せず・異議3か月・出願日から10年・不使用5年・電子出願100ユーロ・EUTMとの使い分けを弁理士が徹底解説

ギリシャ商標制度の実務ガイド|商標法4679/2020・OBIは先行商標を審査せず・異議3か月・出願日から10年・不使用5年・電子出願100ユーロ・EUTMとの使い分けを弁理士が徹底解説

ギリシャは人口約1,040万人、GDP約2,560億米ドルの南欧の国で、観光業と海運業を柱に、債務危機後の回復を経てEU平均を上回る成長を続けています。日本との関係では、2025年の日本からの輸出は約477億円(自動車・二輪車、事務用機器、電気機器)、輸入は約898億円(たばこ、石油製品、果実)で、商社や船舶関連を中心に約40社の日系企業が進出し、代理店を含めると約80社が活動しています。2024年の外交関係樹立125周年を経て観光・文化交流も拡大しており、日本食、化粧品、アニメ関連商品などの分野でギリシャでの商標保護の相談が増えています。

ギリシャの商標制度は、2020年3月に施行された商標法4679/2020に基づき、2022年からは産業財産権機構(OBI)が国内商標の登録を担っています。この法律で先行商標の職権審査は廃止され、審査官は識別力などの絶対的理由だけを審査し、先行商標の権利者には通知が送られて公告から3か月の異議申立で争う仕組みになりました。異議・取消・無効は行政商標委員会が判断し、存続期間は出願日から10年、不使用取消は5年です。電子出願なら1区分100ユーロという欧州でも最安水準の費用、最低6か月の拘禁刑を定める厳しい刑事罰、そして大量の模倣品が流入する地中海の玄関口としての税関の役割が特徴です。本記事では、商標法の条文(OBI公表の英訳)、OBIの公式手数料表、裁判所の判決、税関当局(AADE)の公表数値、外務省のデータを一次資料として、出願から異議・取消・権利行使・EUTMとの使い分けまでを弁理士が実務目線で整理します。

この記事のポイント

  • 根拠法は商標法4679/2020(2020年3月20日施行)、管轄は2022年から産業財産権機構(OBI)。審査官は絶対的理由のみ審査し、先行商標との抵触は審査せず権利者に通知するだけ。先行権利者は公告から3か月の異議で自ら守る
  • 庁費用は電子出願100ユーロ(1区分・約1.8万円)+1区分追加ごとに20ユーロ、更新は電子90ユーロ。異議は申立70ユーロ+審理40ユーロ。出願はOBIの電子プラットフォームからで、外国企業は実務上ギリシャの弁護士を通じて出願する
  • 審査官の決定は出願から50日以内が原則で、異議がなければ6〜8か月で登録。異議があると行政商標委員会の判断まで15〜18か月。委員会の決定への不服は60日以内に行政裁判所へ
  • 存続期間は出願日から10年、更新は満了前6か月、猶予6か月(料金1.5倍)。不使用取消は5年で、取消・無効は行政商標委員会に申請し、決定にはアテネの民事裁判所で争える
  • 侵害は単独裁判官の第一審裁判所(EU商標はアテネ・テッサロニキの専門部)で、差止違反には1件10万ユーロまでの制裁金と1年以内の人身拘束。刑事は6か月以上の拘禁刑と6,000ユーロ以上の罰金、商業規模なら2年以上。マドプロ個別手数料はCHF 112(1区分)。2024年の国内出願は約7,000件で15年ぶりの高水準

目次

  1. ギリシャ商標制度の全体像:商標法4679/2020とOBI
  2. 2024年の出願は約7,000件:市場環境と統計
  3. 保護対象と拒絶理由:絶対的理由のみ審査・先行権利者に通知
  4. 出願手続の流れと審査期間:50日の審査・3か月の異議
  5. 費用一覧(OBI公式手数料・EUTM・マドプロ個別手数料)
  6. 異議申立:公告後3か月・行政商標委員会・調停
  7. 不使用取消(5年)と無効:行政商標委員会と民事裁判所
  8. 使用義務と更新:出願日起算の10年
  9. 権利行使:民事・刑事・税関
  10. 最近の動向:OBIへの移管と判例
  11. ギリシャ国内商標・EUTM・マドプロの使い分け
  12. 日本の商標制度との比較
  13. 日本企業がギリシャ出願で押さえるべき実務ポイント
  14. よくある質問(FAQ)
  15. 出典・参考文献

ギリシャ商標制度の全体像:商標法4679/2020とOBI

ギリシャの商標の根拠法は商標法4679/2020(官報A' 71/2020年3月20日)です。EU商標指令2015/2436を実施するために2012年法(4072/2012)を全面的に書き換えたもので、2020年3月20日に施行されました。図で表せない商標(ホログラム、動き、マルチメディア、パターン)の登録、証明商標の導入、先行商標の職権審査の廃止、通過貨物や準備行為に対する権利、不使用の抗弁、異議・取消手続における調停などが導入されています。

登録官庁は長らく開発・投資省の商標局でしたが、法律4796/2021により商標の権限が産業財産権機構(Οργανισμός Βιομηχανικής Ιδιοκτησίας、OBI)に移管され、2022年5月の共同大臣決定(48793/2022)で移管が実施されました。OBIは1988年に業務を開始した特許・意匠の登録機関で、現在は特許・意匠・商標を一元的に扱う唯一の機関です。異議、審査官の決定に対する不服、取消・無効の申請は、OBI内に置かれる行政商標委員会(Διοικητική Επιτροπή Σημάτων)が3人合議(国家法務院の委員が議長)で判断します(30条)。

救済のルートは三系統に分かれます(47条)。行政商標委員会の異議・不服の決定は行政裁判所へ60日以内に不服申立て(32条)、取消・無効の決定はアテネの民事裁判所へ60日以内の異議(50条・52条)、侵害事件は民事裁判所、刑罰は刑事裁判所です。ギリシャはEU加盟国ですから、EU商標(EUTM)もギリシャで効力を持ち、EU商標の侵害事件はアテネとテッサロニキの裁判所の専門部が扱います。日本企業にとって重要なのは、2020年以降は先行商標があっても出願は拒絶されず、先行権利者が異議を出さなければ登録されてしまうこと、そして電子出願にギリシャの電子認証が必要なため現地代理人を通じる必要があることです。

2024年の出願は約7,000件:市場環境と統計

OBIによれば、2024年の国内商標出願は約7,000件で、15年ぶりの高水準でした(2023年は6,449件)。OBIの理事長は、経済成長に伴う企業活動の活発化に加え、国内手続が「簡単で直接的で安価」なためギリシャ企業がEUTMより国内商標を選ぶ傾向があると説明しています。2019〜2023年の出願は年5,900〜6,900件で推移し、登録率は平均約90%と高く、先行商標の職権審査がなくなったことも拒絶の減少に寄与しています。

WIPOの統計プロファイルによれば、2024年のギリシャ出願人による商標出願は区分数ベースで24,419区分(世界48位)で、うち国外出願は4,547区分と少なく、国外出願の66.5%がマドプロ経由です。マドプロの国際出願は年127件にとどまり、ギリシャ企業の海外展開はEUTMが中心です。

指標 数値 出所
国内商標出願(2024年)約7,000件(15年ぶりの高水準)。2023年6,449件OBI(Athens Times 2025年1月)
2019〜2023年の出願と登録率6,091/5,937/6,938/5,935/6,142件。登録率平均89.6%Trama(2025年6月)
ギリシャ出願人の商標出願(2024年)24,419区分(世界48位)。国内19,872・国外4,547。マドプロ国際出願127件、国外出願のマドプロ利用率66.5%WIPO統計プロファイル
人口/GDP/1人当たりGDP約1,041万人/約2,560億米ドル/約24,626米ドル(2024年)外務省(世界銀行)
対日貿易(2025年)日本→ギリシャ476.6億円(輸送用機器・一般機械・電気機器)/ギリシャ→日本897.8億円(たばこ・石油製品・果実)外務省(財務省貿易統計)
日系企業/在留邦人約40社(代理店を含め約80社)/627人(2025年11月)外務省
通貨ユーロ。1ユーロ≒175円の概算外務省

保護対象と拒絶理由:絶対的理由のみ審査・先行権利者に通知

商標法2条は、自他商品識別力があり登録簿上で明確かつ正確に表示できる標識を商標として認め、文字、図形、色彩、音、形状、位置、パターン、動き、ホログラム、マルチメディアなどの類型ごとに表示方法を定めています。個別商標のほか、団体商標と2020年法で導入された証明商標があり、これらは電子出願でも500ユーロと手数料が高く、使用規程の提出が必要です。

出願はまず監査官が方式を確認し、次に調査官が先行商標を調べ、最後に審査官が4条の絶対的拒絶理由(識別力の欠如、記述性、公序良俗違反、誤認、国章や公的標章、地理的表示との抵触、悪意の出願など)を審査します(20条)。審査官は、絶対的理由がなければ出願を受理し、その決定をOBIのウェブサイトに公告します。先行商標との同一・類似(5条の相対的理由)は拒絶理由として審査されず、調査官が見つけた先行商標の権利者に後行出願の公告が通知され、権利者が異議を申し立てるかどうかを判断します。

2020年の大転換です。2012年法までギリシャの商標局は日本と同じく先行商標を職権で審査していましたが、4679/2020法はEUIPO型に切り替え、先行商標の問題は異議でのみ争われることになりました。日本企業にとっては、自社の出願が先行商標を理由に拒絶される心配は少ない一方、他社の類似出願はOBIからの通知と公告監視で捕まえ、3か月以内に異議を出さなければ登録されてしまうことを意味します。OBIからの通知は登録簿上の連絡先に送られるため、代理人情報を最新に保つことが重要です。

商標権の効力(7条)は、同一商品での同一商標の使用、類似範囲での混同のおそれがある使用、そしてギリシャで名声を持つ商標について正当な理由なく識別力や名声を利用・毀損する使用に及びます。2020年法では、自由流通に置かれない通過貨物に対する権利(7条5項)と、包装やラベルへの標識の付与などの準備行為に対する権利も明文化されました。

出願手続の流れと審査期間:50日の審査・3か月の異議

出願はOBIの電子プラットフォーム(tmfo.obi.gr)から行います。ログインにはギリシャの電子認証(Taxisnet)が必要なため、日本企業が直接出願する場合は実務上ギリシャの弁護士を代理人として出願することになります。出願書類は出願人の名称・住所・連絡先、商標の表示、商品・役務のリスト、手数料の納付証明で構成され(21条)、出願日はOBIへの提出日です。多区分出願が可能で、言語はギリシャ語です。パリ条約の優先権は6か月以内に主張し、優先権証明書は出願から3か月以内に提出します(85条)。

段階 内容 期間の目安
方式審査監査官が記載事項・商標の表示・商品役務・手数料を確認。不備は30日以内に補正(21条)数週間
先行商標調査・絶対的理由の審査調査官が先行商標を特定し権利者に通知。審査官は絶対的理由(4条)のみ審査し、問題がなければ受理決定をウェブサイトに公告(24条)出願の翌日から50日以内に受理・公告(法定)
拒絶理由への応答絶対的理由がある場合、通知から30日以内に取下げ・減縮・意見書を提出。拒絶決定には60日以内に行政商標委員会へ不服申立て(29条)30日
異議期間公告の翌日から3か月(25条)。異議がなければ登録官が登録簿に記載3か月
登録異議がない、または異議が却下され確定したことを確認して登録(登録官)異議がなければ出願から6〜8か月。異議があれば15〜18か月

法律上は審査官の決定が出願から50日以内と定められており、実務でも異議がなければ6〜8か月で登録されます。出願日から後願に対する優先的地位が認められ、登録の効力は出願日に遡ります。審査官が一部の商品役務だけを拒絶した場合、その部分の不服申立てが終わるまで異議期間は始まらないため、急ぐ場合は分割出願や不服の放棄で公告を早めることができます(24条7項)。

費用一覧(OBI公式手数料・EUTM・マドプロ個別手数料)

ギリシャの庁費用は法律で定められ(4679/2020法に基づきOBIが徴収)、欧州でも最安水準です。以下はOBI公式手数料表の主な項目で、円換算は1ユーロ≒175円の概算です。

項目 庁費用(ユーロ) 円換算の目安
出願(電子、1区分を含む)100。追加1区分ごとに20(紙出願は120)約1.8万円(3区分で約2.5万円)
団体商標・証明商標の出願(電子)500。追加1区分ごとに100約8.8万円
EU商標・国際登録からの変更出願、分割150。追加1区分ごとに20約2.6万円
更新(電子、1区分を含む)90。追加1区分ごとに20(紙は110)。満了後6か月の猶予期間は1.5倍約1.6万円
移転の登録/ライセンスの登録90/90約1.6万円
異議・不服・取消・無効の申立て(行政商標委員会)70+審理手数料40約1.9万円
権利回復(原状回復)110約1.9万円
マドプロ国際出願の点検・送付(OBI経由)15約2,600円

比較対象として、EUTMのオンライン出願料は1区分850ユーロ(約14.9万円)、2区分目50ユーロ、3区分目以降150ユーロ/区分です。マドプロでギリシャを指定する個別手数料は1区分CHF 112、追加1区分ごとにCHF 19(更新はCHF 103/19)で、1CHF≒185円とすると1区分約2.1万円です。庁費用はいずれも安く、実際の費用の大半は代理人費用になります。日本の特許事務所を通じた直接出願では、庁費用と現地弁護士費用を合わせて1区分あたりおおむね20〜35万円が相場です。

中小企業にはINPITの外国出願補助金が利用でき、ギリシャ出願やマドプロ指定の費用の2分の1が補助対象になります。

異議申立:公告後3か月・行政商標委員会・調停

異議申立は、審査官の受理決定がOBIのウェブサイトに公告された翌日から3か月以内に行います(25条)。絶対的理由(4条)を根拠とする異議は誰でも、また製造者・取引者・消費者を代表する団体も申し立てられますが、先行商標・先行権利(5条)を根拠とする異議はその権利者と許諾を受けたライセンシーに限られます。異議には対象の出願番号、根拠、根拠とする先行商標と商品役務の特定を記載し、申立手数料70ユーロと審理手数料40ユーロを納付します(26条)。

異議はOBI内の行政商標委員会が審理します。OBIは申立てに受付番号と審理期日を付与し、申立人は執行官を通じて期日の30日前までに出願人へ送達しなければなりません(27条)。出願人は、先行登録商標の登録から5年を超えている場合、申立人に過去5年の真正な使用の証明を求めることができ、証明がなければ異議は退けられます(28条)。両当事者の申請で期日を延期して和解交渉の時間を取ることができ、認定調停人による調停も用意されています(31条)。委員会は当事者の主張と証拠に基づいて判断し、決定への不服は60日以内に行政裁判所へ申し立てます(32条)。実務では、異議の審理期日は申立てから3〜5か月後に指定され、決定まで出願から15〜18か月程度かかります。

異議の送達は申立人の責任です。日本の異議申立では特許庁が相手方に通知しますが、ギリシャでは申立人が執行官を使って出願人に異議と期日を送達し、期限を守らなければ異議が不受理になります。外国の出願人に対する送達には時間がかかるため、3か月の異議期間の管理と並行して、送達の手配を早めに現地代理人に依頼する必要があります。

不使用取消(5年)と無効:行政商標委員会と民事裁判所

登録商標は、登録から5年以内にギリシャで真正な使用を開始しないか、5年間継続して使用を中断すると、正当な理由がない限り取消の対象になります。普通名称化や誤認を生じる使用も取消理由です(50条)。無効理由は4条の絶対的理由と5条の相対的理由で(52条)、先行商標の権利者が後行商標の使用を知りながら5年間黙認すると無効を請求できなくなります。侵害訴訟では、被告は原告商標の過去5年の使用証明を求めることができます(48条)。

取消・無効の申請は、OBIに提出して行政商標委員会が審理します(手数料70ユーロ+審理40ユーロ)。委員会の決定に対しては、異議や不服とは異なり、民事裁判所(アテネの単独裁判官の第一審裁判所)に60日以内に民事訴訟法583条の異議を申し立てて、法律問題と事実問題の両方を争うことができます(50条・52条)。侵害訴訟の中で反訴として取消・無効を主張することもできます(47条)。

先行商標の職権審査がなくなった現在、放置された先取り登録や使われていない登録が障害になる場面は増えています。登録から5年を経過した登録は、70ユーロの申請で取消を求めることができ、相手が使用を立証できなければ抹消されるため、ギリシャ参入前の障害除去の手段として有用です。

使用義務と更新:出願日起算の10年

登録の存続期間は出願日から10年で(36条)、10年ごとに何度でも更新できます。更新料は保護期間の最後の6か月に納付し、満了後6か月以内であれば1.5倍の料金で更新できますが、その間に第三者が取得した権利には対抗できません。一部の商品役務だけの更新も可能です。OBIは満了の6か月前までに権利者へ通知しますが、通知がなくても失効は免れません。電子更新は1区分90ユーロと安価です。

登録後に使用宣誓や使用証拠を提出する義務はなく、更新時にも使用の証明は不要です。使用が問題になるのは、第三者が取消を申請したとき、異議や無効の相手方が使用証明を求めたとき、そして侵害訴訟で被告が不使用の抗弁を出したとき(48条)です。各国の登録後の維持義務は主要国の商標維持義務の比較記事で整理しています。

権利行使:民事・刑事・税関

民事:単独裁判官の第一審裁判所と専門部

侵害訴訟は、訴額にかかわらず単独裁判官の第一審裁判所が通常手続で審理します(38条9項)。EU商標の侵害事件はアテネとテッサロニキの裁判所に置かれた専門部の専属管轄で、国内商標についても実務上これらの専門部が多くの事件を扱います。権利者は、侵害の停止と将来の差止、侵害品と製造設備の市場からの回収・押収、標識の除去、廃棄を請求でき、裁判所は差止命令に違反した場合に1件につき最大10万ユーロの制裁金と最長1年の人身拘束を予告します(38条3項)。損害賠償は実損(逸失利益を含む)、仮想的なライセンス料、侵害者の利益のいずれかの方法で算定し、故意または重過失があれば精神的損害も請求できます。仲介者に対する差止や情報開示請求もあります。

手続面では、訴え提起後90日以内(外国当事者は120日以内)に主張と証拠を提出し、口頭弁論の後数か月で判決が出る仕組みで、第一審判決まではおおむね15〜18か月です。緊急性があれば仮処分が利用でき、仮処分の決定自体は上訴できません。差止請求の管轄は、侵害品が所在する地と権利者の本店所在地の両方の裁判所にあります(38条7項)。損害賠償請求権は侵害開始年の末から5年で時効にかかります。

刑事:6か月以上の拘禁刑

商標法45条は、故意に他人の商標を使用し、または他人の商標を付した商品を流通・所持・輸入・輸出した者を6か月以上の拘禁刑と6,000ユーロ以上の罰金に処し、名声商標を利用・毀損する故意の使用も同じ刑とします。同一商標を同一・類似商品に使用した場合で、利益や損害が特に大きく商業規模で行われたとき、または業として行われたときは、2年以上の拘禁刑と6,000〜3万ユーロの罰金に加重されます。起訴は権利者の告訴が必要で、刑事裁判所が管轄します(47条)。日本の商標法78条(10年以下の懲役)と比べて上限は低いものの、下限が6か月と定められている点が特徴で、模倣品の輸入・販売者に対する抑止力として機能しています。

税関:地中海の玄関口での差止

ギリシャは、ピレウス港を中心にアジアから欧州への物流の入口であり、トルコや中東からの陸路・空路でも模倣品が流入します。税関を所管する独立公共歳入庁(AADE)は、EU規則608/2013に基づく税関申立(AFA)を受けて、または職権で疑わしい貨物を差し止めます。AADEの公表によれば、2025年7〜12月にはアテネ空港や国境税関でバッグ・衣料・医薬品・刃物などの模倣品27,448点と偽造品6,262点が押収され、2024年10〜12月にはアテネ空港でバッグ・携帯電話ケース・衣料・靴など18,530点、トルコ国境のキピ税関でトラックから28,537点の模倣品が見つかっています。押収品は行政罰金の賦課とともに廃棄されます。EUIPOの知財執行ポータル(IPEP)から申立てを行えばギリシャを含むEU全域の税関で使えます。

最近の動向:OBIへの移管と判例

商標行政のOBIへの移管(2022年)

法律4796/2021(33〜48条)により、開発・投資省の商標局が担っていた登録簿、アーカイブ、情報システム、人員がOBIに移され、2022年5月の共同大臣決定で移管が実施されました。目的は特許・意匠・商標を一つの機関で扱う統一的な産業財産政策の実現で、OBIは移管後にサービスの質と処理速度が向上したと説明しています。行政商標委員会もOBI内に置かれ、運営費用はOBIが負担します。

最高裁判所 659/2023:ビスケットの立体商標

ギリシャ最大の製菓会社パパドプルが1997年から販売する楕円形で麦の穂を浮き彫りにした全粒粉ビスケットの形状について、最高裁判所(アレイオス・パゴス)は、消費者調査で出所を識別した回答が41%にとどまったことなどから、形状が出所識別機能を果たすに足る独自性を欠くと判断しました。楕円形は無充填ビスケットとして最も機能的・実用的な形であり、麦の穂は原料を示すありふれた表示だとして、機能性と記述性も認定しています。立体商標や形状の保護を求める日本企業には、相当な認知度の立証が求められることを示す判決です。

2020年法の実務的な変化

2020年法では、先行商標の職権審査の廃止に加え、所有者情報の変更手数料の廃止、電子出願・電子更新の割引、異議・取消手続への調停の導入、侵害訴訟での不使用の抗弁や中間権利の抗弁、国内事件での無効・取消の反訴が可能になりました。2024年の出願が15年ぶりの高水準になった背景には、こうした手続の簡素化と低い費用があります。

ギリシャ国内商標・EUTM・マドプロの使い分け

ギリシャで商標を守る手段は3つあります。ギリシャはマドプロの加盟国で、国際登録で直接指定できます。

項目 国内商標(OBI直接出願) マドプロでギリシャ指定 EU商標(EUTM)
効力の範囲ギリシャギリシャEU27か国
庁費用(1区分)100ユーロ(約1.8万円)+現地弁護士費用CHF 112(約2.1万円)+基本手数料。代理人不要850ユーロ(約14.9万円)
登録までの期間審査50日+異議3か月。異議がなければ6〜8か月拒絶通報期限まで最長18か月約4〜6か月
先行商標の影響職権審査なし(権利者に通知)。異議のみ同左職権審査なし。ただし27か国のどこか1か国の先行商標で全体が拒絶されうる
異議公告後3か月、70+40ユーロ、行政商標委員会同左公告後3か月、320ユーロ
向いている場面ギリシャが主市場、費用を抑えたい、EUTMが先行商標で難しい他国とまとめて管理したい、現地代理人を介さず出願したい欧州全域で展開、税関対策を重視

欧州全域を対象にする場合はEUTMが基本です。ギリシャ単独なら、現地弁護士を介さずに出願できるマドプロ指定が手軽ですが、OBIからの先行商標の通知や異議への対応には結局現地代理人が必要になります。南欧では、イタリアやスペインと同様に、EUTMを軸にしつつ主要市場で国内商標を補完する設計が一般的です。

日本の商標制度との比較

項目 ギリシャ 日本
根拠法・官庁商標法4679/2020・産業財産権機構(OBI、2022年〜)商標法・特許庁
先行商標の審査職権審査なし(2020年に廃止。権利者に通知)職権で審査(4条1項11号)
出願方法電子出願(Taxisnet認証)。外国企業は現地弁護士経由電子・書面。在外者は商標管理人
登録までの期間審査50日、異議がなければ6〜8か月約6〜10か月(早期審査あり)
異議申立登録前、公告から3か月、先行権利者(絶対的理由は何人も)、70+40ユーロ、申立人が送達登録後、公報から2か月、何人も可
存続期間出願日から10年登録日から10年
不使用取消5年。行政商標委員会(70+40ユーロ)、不服はアテネの民事裁判所3年。特許庁の審判
侵害訴訟単独裁判官の第一審裁判所(EU商標はアテネ・テッサロニキ専門部)。差止違反に10万ユーロの制裁金東京・大阪地裁など
刑事罰6か月以上の拘禁刑+6,000ユーロ以上。商業規模は2年以上+6,000〜3万ユーロ。親告罪10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(78条)

日本企業がギリシャ出願で押さえるべき実務ポイント

  1. 現地弁護士を通じて電子出願する。OBIの電子プラットフォームはギリシャの電子認証(Taxisnet)が必要で、日本企業は実務上ギリシャの弁護士を代理人として出願します。委任状の準備を早めに進めてください。
  2. 先行商標は自分で調べ、自分で守る。2020年以降OBIは先行商標を理由に拒絶しません。出願前の調査(OBIの登録簿・TMview)と、登録後のOBIからの通知・公告の監視が不可欠で、異議期間は3か月です。
  3. 異議は送達まで含めて段取りする。異議申立では申立人が執行官を通じて期日の30日前までに出願人へ送達する必要があります。相手が外国企業の場合は時間がかかるため、早めに着手してください。
  4. 費用の安さを活かして区分を広めに。電子出願100ユーロ+区分20ユーロと欧州最安水準なので、将来の事業拡大を見据えて区分を広めに取る設計がしやすい国です。ただし5年以内に使用しないと取消の対象になります。
  5. 使用証拠はギリシャ向けのものを保存。不使用取消は5年で、異議・無効・侵害訴訟のいずれでも使用証明を求められます。ギリシャ語の価格表・請求書・ウェブサイトのアーカイブを年単位で残してください。
  6. 模倣品対策は税関申立と刑事告訴の両輪で。IPEPからのAFA申請でAADEの職権差止を促し、悪質な事案には6か月以上の拘禁刑を定める45条に基づく告訴も有効です。親告罪なので権利者の告訴が必要です。
  7. 立体商標・形状の保護には高い認知度の立証を。最高裁は消費者の41%の認知では出所識別機能を認めませんでした。パッケージや商品形状を守るなら、調査会社による認知度調査の準備が必要です。
  8. 更新は出願日基準、猶予6か月は1.5倍。存続期間は登録日ではなく出願日から10年です。OBIからの通知に頼らず、自社と代理人の両方で期限を管理してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 日本企業が直接出願するのに代理人は必要ですか?

実務上必要です。OBIへの出願は電子プラットフォームからの電子出願で、ログインにギリシャの電子認証(Taxisnet)が必要なため、日本企業はギリシャの弁護士を代理人として出願するのが通常です。マドプロでギリシャを指定する場合は代理人なしで出願できますが、OBIから先行商標の通知や拒絶通報が来た場合の対応には現地代理人が必要になります。

Q2. 登録までどのくらいかかりますか?

法律上、審査官は出願の翌日から50日以内に受理を決定して公告し、公告から3か月の異議期間があります。異議がなければ出願から6〜8か月程度で登録されます。異議があると行政商標委員会の判断まで15〜18か月程度かかります。マドプロでギリシャを指定した場合は、拒絶通報の期限が18か月なので、権利が確定するまでの期間は直接出願より長くなることがあります。

Q3. OBIは先行商標を調べてくれますか?

調査はしますが、拒絶はしません。2020年の商標法で先行商標の職権審査は廃止され、審査官は識別力などの絶対的理由だけを審査します。調査官が見つけた先行商標の権利者には後行出願の公告が通知され、権利者が3か月以内に異議を申し立てるかどうかを判断します。自社の商標を守るには、OBIからの通知を受け取れるよう登録簿の連絡先を最新に保ち、公告を監視することが必要です。

Q4. EUTMを持っていればギリシャ国内商標は不要ですか?

EUTMはギリシャを含むEU全域で効力を持つので、通常はEUTMだけで足ります。ただし、EUTMが他国の先行商標を理由に拒絶や無効のリスクを抱えている場合は、100ユーロで取得できるギリシャ国内商標を併用する価値があります。ギリシャの侵害事件はEU商標でも国内商標でもアテネ・テッサロニキの専門部で扱われ、税関申立もどちらの権利でも可能です。

Q5. 他社の放置された登録が障害になっています。どうすればよいですか?

登録から5年を経過して使用されていなければ、OBIに取消を申請できます。申立手数料70ユーロと審理手数料40ユーロで行政商標委員会が審理し、商標権者が真正な使用を立証できなければ登録は取り消されます。委員会の決定にはアテネの民事裁判所で60日以内に争うことができます。相手が同意する見込みがあれば、共存合意を結んで自社の出願を進める方法もあります。

Q6. 模倣品が見つかった場合、まず何をすべきですか?

EUIPOの知財執行ポータル(IPEP)からEU規則608/2013に基づく税関申立を提出し、ピレウス港やアテネ空港、トルコ国境での差止を促すのが第一です。国内で流通している模倣品には、警告状の後、単独裁判官の第一審裁判所に仮処分と本案訴訟を提起します。差止命令に違反すれば1件10万ユーロまでの制裁金と人身拘束が科されます。組織的な取引には、6か月以上(商業規模なら2年以上)の拘禁刑を定める商標法45条に基づく告訴も選択肢です。

まとめ

ギリシャの商標制度は、2020年の商標法4679/2020でEUIPO型に転換し、2022年からOBIが登録を担っています。審査官は絶対的理由だけを審査し、先行商標の権利者には通知のうえ公告から3か月の異議で争う仕組みで、異議・取消・無効は行政商標委員会、不服は行政裁判所または民事裁判所という三系統の救済ルートがあります。電子出願100ユーロ、更新90ユーロ、異議70ユーロと費用は欧州最安水準で、存続期間は出願日から10年、不使用取消は5年です。権利行使では、差止違反に10万ユーロの制裁金、6か月以上の拘禁刑を定める刑事罰、地中海の玄関口としての税関が武器になります。日本企業には、現地弁護士を通じた電子出願と公告監視の体制を整えたうえで、EUTMを軸にギリシャ国内商標を安価に補完する設計をおすすめします。

各国の商標制度は世界の商標制度ガイドをご覧ください。

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出典・参考文献

本記事は、以下の一次資料および専門家による解説を基に作成しています(いずれも2026年10月閲覧)。各項目に、本文のどの記述の根拠としたかを付記しています。

法令・公的機関の資料

  1. 商標法4679/2020(官報A' 71/2020年3月20日)英訳(OBI公表PDF)/商標の定義と表示方法(2条)、絶対的・相対的理由(4・5条)、権利の内容と通過貨物(7条)、出願と審査の流れ(監査官・調査官・審査官、20条)、出願日の要件と30日の補正(21条)、絶対的理由の審査と50日以内の受理・公告、30日の応答(24条)、異議3か月と申立人の資格(25条)、異議の記載事項(26条)、審理と30日前の送達(27条)、使用証明(28条)、行政商標委員会の構成とOBI内設置(30条)、調停(31条)、行政裁判所への60日以内の不服(32条)、出願日から10年・更新・猶予6か月1.5倍(36条)、民事救済と制裁金10万ユーロ・人身拘束1年・単独裁判官の第一審裁判所・時効5年(38条)、刑事罰(45条)、管轄の三系統(47条)、不使用の抗弁(48条)、取消と民事裁判所への異議60日(50条)、無効(52条)、優先権証明3か月(85条)、施行(90条)の根拠。
    https://www.obi.gr/wp-content/uploads/2023/12/Law-Trademarks-4679-2020.pdf
  2. OBI「Τέλη Εμπορικών Σημάτων」(公式手数料表)/電子出願100・紙120・追加区分20、団体・証明商標500/600・追加100、変更出願150、更新90/110・追加20、移転90、ライセンス90、国際出願送付15、行政商標委員会への申立70・審理40、原状回復110の根拠。
    https://www.obi.gr/teli/teli-emporikon-simaton/
  3. OBI「Διαδικασία Ανανέωσης Εμπορικού Σήματος」/満了前6か月の電子更新と、満了後6か月の猶予期間に料金が1.5倍になることの根拠。
    https://www.obi.gr/emporika-simata/diadikasia-ananeosis-emporikoy-simatos/
  4. OBI「Profile of the Organisation」/OBIが法律1733/87に基づき1988年1月1日に業務を開始した私法上の法人で、発明・意匠・商標を扱う唯一の機関であること、地方支所の根拠。
    https://www.obi.gr/en/profile/
  5. 国家行政手続登録簿(mitos.gov.gr)「Ηλεκτρονική κατάθεση εμπορικού σήματος」/電子出願がTaxisnetの個人認証で行われること、手数料100ユーロ+区分20ユーロ(4679/2020法87条)の根拠。
    https://mitos.gov.gr/index.php/ΔΔ:Ηλεκτρονική_κατάθεση_εμπορικού_σήματος
  6. WIPO「Statistical Country Profile: Greece」(2024年)/ギリシャ出願人の商標出願24,419区分(世界48位)、国内19,872・国外4,547、マドプロ国際出願127件、国外出願のマドプロ利用率66.5%の根拠。
    https://www.wipo.int/edocs/statistics-country-profile/en/gr.pdf
  7. WIPO「Individual Fees under the Madrid Protocol」/ギリシャ指定の個別手数料CHF 112/追加区分19、更新CHF 103/19の根拠。
    https://www.wipo.int/madrid/en/fees/ind_taxes.html
  8. EU商標規則(Regulation (EU) 2017/1001)附属書I(EUR-Lex)/EUTMの出願料850/50/150ユーロと異議申立料320ユーロの根拠。
    https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2017/1001/oj
  9. 外務省「ギリシャ共和国 基礎データ」(2026年7月28日)/人口約1,041万人、GDP約2,560億米ドル、1人当たり24,626米ドル、対日貿易(2025年)と品目、日系企業約40社(代理店含め約80社)、在留邦人627人、ユーロの根拠。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/greece/data.html
  10. Οικονομικός Ταχυδρόμος「ΑΑΔΕ: Ελεγκτικά αποτελέσματα τελωνείων Ιουλίου-Δεκεμβρίου 2025」(2026年2月24日)/AADE税関の2025年7〜12月の模倣品27,448点・偽造品6,262点の押収と、X線・探知犬による検査の根拠。
    https://www.ot.gr/2026/02/24/oikonomia/aade-elegktika-apotelesmata-teloneion-iouliou-dekemvriou-2025
  11. Ναυτεμπορική「Τελωνεία: Ο απολογισμός των ελέγχων της ΑΑΔΕ στο 3μηνο Οκτωβρίου-Δεκεμβρίου 2024」(2025年1月30日)/2024年10〜12月のアテネ空港18,530点、キピ税関28,537点の模倣品押収と、行政罰金・廃棄の根拠。
    https://www.naftemporiki.gr/finance/economy/1898716/teloneia-o-apologismos-ton-elegchon-tis-aade-sto-3mino-oktovrioy-dekemvrioy-2024/

専門家による解説

  1. Athens Times「Dimitris Chronis: 15-year record in trademark applications to the Industrial Property Organization」(2025年1月4日)/2024年の出願約7,000件(15年ぶりの高水準)、2023年6,449件、2022年のOBIへの移管、国内手続が選ばれる理由に関するOBI理事長の説明の根拠。
    https://athens-times.com/dimitris-chronis-15-year-record-in-trademark-applications-to-the-industrial-property-organization/
  2. Trama「Greece (OBI) trademark application success rates」(2025年6月)/2019〜2023年の出願件数と登録率平均89.55%の根拠。
    https://www.tramatm.com/blog/category/general/greece-obi-trademark-application-success-rates
  3. The IPKat「The new Greek Trademark Law: read all about it」(Marina Perraki、2020年5月)/2020年3月20日施行、先行商標の職権審査の廃止と権利者への通知、新しい商標類型、証明商標、通過貨物・準備行為、不使用の抗弁、反訴、調停、手数料の見直しの根拠。
    https://ipkitten.blogspot.com/2020/05/the-new-greek-trademark-law-read-all.html
  4. Managing IP「Transfer of trademarks to the Greek Industrial Property Organisation」(2022年4月7日)/法律4796/2021(33〜48条)による登録簿・アーカイブ・情報システムのOBIへの移管と共同大臣決定の根拠。
    https://www.managingip.com/article/2a5bqtj8ume32iwlaqcq4/transfer-of-trademarks-to-the-greek-industrial-property-organisation
  5. World Trademark Review「WTR Yearbook 2022/2023: Greece」(Dr Helen G Papaconstantinou and Partners)/絶対的理由のみの審査と先行権利者への通知、異議がなければ6〜8か月・異議があれば15〜18か月、行政商標委員会と行政裁判所への不服、アテネ・テッサロニキの専門部、第一審15〜18か月、親告罪の根拠。
    https://www.worldtrademarkreview.com/guide/the-wtr-yearbook/2022/article/greece
  6. World Trademark Review「The Trademark Litigation Review 2026: Greece」/EU商標事件のアテネ・テッサロニキ専門部、90日(外国当事者120日)の主張・証拠提出、損害額の3つの算定方法、刑事罰(6か月以上・6,000ユーロ以上)、仮処分が上訴不可であることの根拠。
    https://www.worldtrademarkreview.com/review/the-trademark-litigation-review/2026/article/greece-crucial-considerations-brand-owners-contemplating-legal-action

判例

  1. Kluwer Trademark Blog「Greece: Supreme Court – distinctiveness and functionality of shape marks」(Marina Perraki、2024年2月23日)/最高裁判所判決659/2023(パパドプルのビスケット形状)で、認知度41%では出所識別機能が認められず、楕円形の機能性と麦の穂の記述性が認定されたことの根拠。
    https://legalblogs.wolterskluwer.com/trademark-blog/greece-supreme-court-distinctiveness-and-functionality-of-shape-marks/

※本記事は上記の資料を基に、2026年10月時点の情報で一般的な情報提供を目的として作成しています。手数料(円換算額)・運用・判例は変更されることがあります。ギリシャ語の法令原文と英訳の間に差異がある場合は原文が優先されます。個別案件の具体的判断には、専門家へのご相談を推奨します。