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マリオカートの特許を弁理士が解説|任天堂のドリフト・逆転支援・コース生成の権利化戦略

作成者: 弁理士 杉浦健文|2026/07/09

30年続くマリオカートと特許──「公平性・楽しさ」を支える見えない技術

スーパーマリオカート(1992年)から最新作「マリオカート ワールド」(2025年6月発売)まで、マリオカートは30年以上続く長寿シリーズです。画面に見えるキャラクターやロゴは著作権・商標の領域ですが、「誰が遊んでも接戦になる」「初心者でも走れる」という体験そのものは、順位・時間・物理挙動という「ゲーム状態」をパラメータ化したプログラム上の制御技術、すなわち特許の領域です。本記事では、弁理士の視点から、検証済みの公報のみを根拠に任天堂のレースゲーム特許群を読み解きます。同じ任天堂のゲーム特許分析としてはスプラトゥーン特許シリーズ総論もあわせてご覧ください。

本記事の表記ルール:登録済みの権利は「特許第○号」「US○ B2」、未登録の公開段階の出願は「特開○-○○」「US2025/○ A1」と厳密に区別します。公開段階の出願は権利行使できません。また、公報には製品名の記載がないため、ゲーム機能との対応付けはすべて「〜に対応するとみられます」という推測表現で統一します。

目次

  1. 各特許は「機能→請求項→権利範囲の勘所」で読む
  2. 【ドリフト系】タッチ操作を権利化した2件の登録特許
  3. 【ドリフト系・続】審査中の特開2025-82375
  4. 【レール・ウォールライド系】特開2025-82376
  5. 【逆転支援①】ラバーバンディングの古典 US7,278,913 B2
  6. 【逆転支援②】アイテムスロットとフィーバー US11,103,784 B2
  7. 【コース生成系】特開2025-82801
  8. 【実物玩具系】ホームサーキットのハード特許と意匠
  9. 「ゲーム状態」をパラメータにした制御の特許化
  10. 実務者向けの学び:任天堂クレームの型
  11. まとめ

各特許は「機能→請求項→権利範囲の勘所」で読む

当ブログの共通フォーマットとして、①ゲーム中の機能(プレイヤー体験)、②請求項1の原文引用、③権利範囲の勘所(どこまで広く読めるか、どの限定が効いているか)の3段構成で解説します。対象は、ドリフト・走行操作系/レール・ウォールライド系/アイテム・逆転支援系/コース生成系/実物玩具系の5グループです。

最重要の調査所見:今回検証した公報の範囲では、請求項に「ドリフト」「drift」「ミニターボ」の語を含むものは確認できませんでした。「第1走行状態」「有利走行状態」等への徹底した抽象化が任天堂の起案スタイルであり、これが本記事を貫く分析軸です。

【ドリフト・走行操作系】タッチ操作でドリフトを権利化した2件の登録特許

特許第6921193号──タッチ開始位置で通常走行/ドリフトを切り替え

2021年登録、存続期間満了予定は2037年5月22日。タッチ開始位置が所定領域の内か外かで通常走行とドリフトを切り替える片手操作UIで、マリオカート ツアーのドリフト操作に対応するとみられます。

特許第6921193号 請求項1(出典:Google Patents

情報処理装置のコンピュータに、表示画面上の位置に対応する位置であって、ポインティングデバイスによって検出される入力位置を繰り返し取得する取得ステップと、前記ポインティングデバイスに対する移動操作入力が開始されたときの入力位置が所定領域外であることを少なくとも条件として、前記移動操作入力が開始されたときの入力位置に基づいて第1基準位置を設定する第1基準位置設定ステップと、前記第1基準位置と、前記移動操作入力が開始されてから継続して行われる入力の入力位置とに基づいて、仮想ゲーム空間においてオブジェクトを第1移動処理で移動させる第1移動処理ステップと、前記ポインティングデバイスに対する移動操作入力が開始されたときの入力位置が前記所定領域内であることを少なくとも条件として、前記移動操作入力が開始されたときの入力位置に基づいて第2基準位置を設定する第2基準位置設定ステップと、前記第2基準位置と、前記移動操作入力が開始されてから継続して行われる入力の入力位置とに基づいて、前記仮想ゲーム空間において前記オブジェクトを前記第1移動処理とは異なる第2移動処理で移動させる第2移動処理ステップとを実行させ、前記第1移動処理においては、前記第1基準位置と前記入力位置との間の距離に基づいて、前記仮想ゲーム空間において前記オブジェクトの移動方向が変化され、前記第2移動処理においては、前記第2基準位置と前記入力位置との間の距離に基づいて、前記仮想ゲーム空間において前記オブジェクトの移動方向が変化され、前記距離が同一の値であるとしたときの、前記第1移動処理における前記オブジェクトの移動方向の変化量は、前記第2移動処理における移動方向の変化量とは異なる、ゲームプログラム。

権利範囲の勘所:①請求項1は移動方向の変化量が「異なる」とだけ規定し、「ドリフト時はより鋭い旋回」という限定は従属項2に置かれています。独立項を広く取り、従属項で実施形態に寄せる典型例です。②「ドリフト」の語はクレームに一切登場せず「第2移動処理」と抽象化されています。③本件を親とする分割子出願(特願2021-122597→特許第7150108号)があり、分割による権利網の継続形成も確認できます。この手法はゲーム特許の分割出願戦略で詳しく解説しています。

特許第7083822号──時間窓+位置近接の2条件で切り替える片手UI

2022年登録、PCT/JP2017/019056由来(対応US11117048B2等)。第1入力の終了後、第1時間内に行われる第2入力で、ハンドル操作と特殊操作を切り替える片手UIです。請求項1では「所定の入力の位置と第2移動操作入力の位置との距離が所定値以下」であることが第2移動処理の実行条件とされ、時間窓+位置近接の2条件で誤作動を防ぐUI発明の型を示します(基準位置と入力位置の距離による方向制御は従属項2)。2件ともPCT出願(国際出願日2017年5月22日)を経て各国展開されており(特許第7083822号は米・欧・中対応を確認、特許第6921193号は米国対応US11071911B2を確認)、、スマホ向けタッチUIという「入力方式」のレイヤーで走行メカニクスを押さえている点が特徴です。

【ドリフト系・続】マリオカート ワールド発売直前に公開された特開2025-82375(公開段階の出願)

2023年11月17日出願、2025年5月29日公開、未登録(公開段階の出願)(米国対応はUS2025/0161804 A1)。チャージジャンプの着地時における入力有無でドリフトと溜め状態を分岐させ、継続パラメータの上昇により一時的なブースト(第3走行状態)を発生させる制御で、マリオカート ワールドの新操作に対応するとみられます。

特開2025-82375 請求項1(出典:Google Patents

プレイヤの操作入力に応じて制御されるプレイヤオブジェクトによる仮想空間内でのレースゲームをコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記プレイヤオブジェクトによる走行路への着地時に第1操作入力があり、かつ、当該着地時以前の所定タイミングに所定の曲がり操作入力があった場合、前記プレイヤオブジェクトを第1走行状態で走行させる第1走行制御手段と、前記プレイヤオブジェクトによる前記走行路への着地時に前記第1操作入力があり、かつ、前記所定タイミングに前記曲がり操作入力がなかった場合、前記プレイヤオブジェクトを前記第1走行状態と異なる第2走行状態で走行させる第2走行制御手段と、前記第2走行状態の継続に応じて上昇するパラメータに基づいて、一時的に、前記プレイヤオブジェクトを前記レースゲームにおいて有利な第3走行状態で走行させる第3走行制御手段と、として前記コンピュータを機能させるゲームプログラム。

権利範囲の勘所:①「ドリフト」「溜め」「ターボ」の語はすべて「第1/第2/第3走行状態」に一般化されています(従属項2で第3走行状態=通常より高速、従属項3・4で第2走行状態=不利・低速と具体化)。②「第2走行状態の継続に応じて上昇するパラメータ→一時的に有利な走行状態」という構成は、チャージ→ブーストを持つレースゲーム実装を広く読み得る書きぶりです。③ミニターボ(ドリフト→火花→ブースト)自体は1992年のスーパーマリオカート以来の古典メカニクスで公知です。だからこそ本出願は「着地時の入力有無による分岐」という新要素を独立項の軸に置き、古典的ミニターボは従属項側に配置しています。公知技術を避けてクレームを組む起案テクニックの実例です。

注意:本出願は未登録のため現時点で権利行使はできず、登録されるか否か、登録クレームの範囲がどうなるかは今後の審査で変動し得ます(審査請求期限は出願から3年=2026年11月)。

【レール・ウォールライド系】特開2025-82376/US2025/0161805 A1──新作の看板アクションを出願段階でカバー

同日出願の姉妹出願である特開2025-82376(未登録(公開段階の出願))は、通常路では方向入力に応じて走行し、所定オブジェクト上ではオブジェクトに沿って走行、第1操作入力でオブジェクトから離れるジャンプを行い、着地後に「有利走行状態」(ブースト相当)で走行させる構成を請求項1とします。マリオカート ワールドのレール走行・ウォールライドに対応するとみられます。米国対応のUS2025/0161805 A1(全19クレーム)では、ブーストが「advantageous moving state(有利な走行状態)」と表現されており、抽象化スタイルが言語をまたいで一貫している点は日英対訳としても興味深いところです。

権利範囲の勘所:①独立項は「所定オブジェクト」とだけ規定し、壁(請求項11・16)とレール(請求項14・17)は従属項で具体化する、上位概念クレームの教科書的構成です。②従属項にはレール上での後方衝突による離脱(請求項8)、オブジェクト沿いに進む攻撃アイテム(請求項9・10)まで規定され、機能の周辺挙動ごと出願段階で押さえる網羅性が見られます。③2023年11月出願→発売(2025年6月5日)の約1週間前に公開という「発売前出願・発売直前公開」のタイミングは、コロプラ訴訟・パルワールド訴訟以降に顕著になったとみられる出願行動です。この文脈はパルワールド特許訴訟の解説記事をご参照ください。

【逆転支援①】US7,278,913 B2──順位連動「ラバーバンディング」を権利化した古典

2004年出願・2007年登録(優先権:特願2003-374795)。CPU(NPC)カートの走行性能を目標順位に応じて動的調整する逆転支援の特許で、アイテム抽選ではなくNPCの駆動性能値の制御である点に注意が必要です。存続期間はPTA込みで2025年4月頃に満了したとみられます。

US7,278,913 B2 Claim 1(出典:Google Patents

1. A computer-readable recording medium, storing a racing game program for playing a racing game in which a player moving object controlled by a human player and a plurality of non-player moving objects automatically controlled based on a predetermined algorithm race together on a course in a virtual space, wherein the racing game program instructs a computer to function as: a target rank setter for setting different target ranks for at least two of the plurality of non-player moving objects, the target ranks being set irrespective of a current rank associated with any of the non-player moving objects in the race; a driving performance value changer for changing a driving performance value preset for each of the non-player moving objects according to the target rank thereof set by the target rank setter; and an automatic controller for automatically controlling each of the non-player moving objects according to the driving performance value thereof which has been changed by the driving performance value changer.

権利範囲の勘所:①クレーム1は「少なくとも2つのNPCに互いに異なる目標順位を設定」+「目標順位に応じて駆動性能値を変更」+「変更後の性能値で自動制御」の3手段構成。②目標順位が「現在順位とは無関係に(irrespective of a current rank)」設定される点が独立項の特徴で、現在順位に応じた制御は従属項3の限定です。③最高速・加速度の特定は従属項2に置かれ、ここでも独立項は性能値一般で広く取られています。

一方、読者の予想を裏切る調査結果として、「下位ほど強いアイテムが出る」アイテム抽選テーブルそのものをクレームした任天堂の特許・出願は、今回の検証範囲では特定できませんでした。順位連動アイテム抽選は1992年からの公知メカニクスであり、具体的な確率テーブル値は特許ではなくノウハウ(営業秘密)として保持されている状況とみられます。「特許で取るもの/営業秘密で守るもの」の使い分けという知財ミックスの好例です。

【逆転支援②】US11,103,784 B2/特許第6935361号──「確率の動的変更」に最も近いとみられる現存権利

US11,103,784 B2(2019年出願・2021年登録、調整後満了2039年8月21日、優先権:特願2018-088783)は、アイテム枠に同一アイテムが揃うと強力な効果が連続発動する仕組みをクレームします(請求項1の文言上は「少なくとも2つの値の一致」を組合せ条件とし、3枠揃いに限定されません)。マリオカート ツアーのアイテムスロット/フィーバーに対応するとみられます(Mario Wiki等の二次情報による対応付けであり、明細書に製品名の記載はありません)。請求項1は「所持を示すパラメータ」「2以上の値の一致という組合せ条件」「第2効果=第1効果を所定数より多い回数発生」という形で、スロットUIをパラメータ操作として記述する抽象化の実例です。

本記事のハイライトは従属項です。請求項8は「the probability that the at least two of the values ... satisfy the combinational condition is changed, depending on game progression」(揃い確率をゲーム進行に応じて変更)、請求項9は「increased as the game is closer to an end thereof」(終盤に上昇)と規定しており、今回の検証範囲では「アイテム確率テーブルの動的変更」に最も近いとみられる現存権利と位置付けられます。日本側ファミリーは特許第6935361号(特願2018-088783、2021年登録)で、請求項1は所持枠ごとのパラメータ設定と、特定パラメータを除く所定数のパラメータ一致で第1効果を所定数より多い回数発生させる第2効果を規定します(なおGoogle Patentsのテキスト化では請求項1冒頭の「情報処理」が欠落した疑いがあり、正確な引用にはJ-PlatPatでの照合が必要です)。この2018年優先権ファミリーは日本で2038年5月頃、米国では期間調整により2039年8月21日まで存続し得るため、レースゲームで逆転支援・アイテムスロットUIを実装する事業者にとって現実的な確認対象になり得ます。

【コース生成系】特開2025-82801──オープンワールドの動的コース設定(公開段階の出願)

特開2025-82801(2024年7月31日出願、国内優先権2023年11月17日、未登録)は、フィールド上の複数の拠点エリアについて、拠点内ルートと拠点間ルートの組合せでレースごとにコースを動的設定する構成をクレームします。マリオカート ワールドのノックアウトツアー方式に対応するとみられます(公報に製品名記載はなく外部メディアの推測です)。勘所は、「レースの種類の決定」を条件とした場合分けクレーム(所定の種類のレースの場合にのみ動的コース設定が働く)であること、そしてレベルデザインというゲームの根幹を「経路データの組合せ処理」として権利化する視点です。2023年11月にワールド関連メカニクスを集中出願し、翌年に国内優先権を使って発展形を追加する時系列も、実務上参考になる出願形式です。

【実物玩具系】マリオカート ライブ ホームサーキット──ハードと意匠の重層防御

特許第7016901号(2020年出願・2022年登録、米国対応US11291923B2)は、カメラ搭載RCカート実機のハードウェア構成の特許です。請求項1は「走行玩具であって、車両本体と…」で始まり、車両本体・車輪・バッテリ・モータ・前方を撮影する撮像装置・操作部・充電ポートを備え、「操作部と充電ポートを車幅中心線に対して同一側」「前輪と後輪の間に配置」という部品配置レベルの限定を含む物のクレームです。ソフトウェア特許とは対照的に狭く具体的ですが、模倣品対策に有効に機能し得る型といえます。US版クレーム1には「操作部が充電ポートの位置をユーザーに示す」という機能的文言が追加されており、日米の起案差も見どころです。なお、実映像のストリーミング構成は請求項1には含まれません。さらにJP意匠登録1693203号/USD984547S1がRCカートの外観を保護しており(意匠に請求項はなく図面+物品で範囲が特定されます)、1つの製品を「制御ソフト特許+ハード特許+意匠」で面的に守るポートフォリオ構築の実例です。

レースゲーム特有の発明ポイント:「ゲーム状態」のパラメータ化

ここまでの各件を横断すると、3つの分析軸が浮かびます。①順位:目標順位→NPC性能値変更(US7,278,913 B2)のように、「順位」という抽象量を入力パラメータとする制御は技術的構成として書きやすく、レースゲーム特許の中核類型です。②時間・継続:「第2走行状態の継続に応じて上昇するパラメータ」(特開2025-82375)や「第1時間内の第2入力」(特許第7083822号)のように、時間窓・蓄積量を条件化すると、ゲームの駆け引きがそのままクレーム要件になります。③物理挙動・空間:通常路/所定オブジェクト上(特開2025-82376)、タッチ開始位置の領域内外(特許第6921193号)のように、「どこで・どの状態で」の場合分けが独立項の骨格を作ります。

ラバーバンディングやフィーバーは「下位プレイヤーの救済=公平性・接戦の演出」という設計思想の実装です。思想自体は特許になりませんが、それを実現する具体的なパラメータ制御は特許になり得ます。初心者救済の文脈では運転支援(ハンドルアシスト)も重要ですが、今回の検証済みリスト外のため、「任天堂自身が2023年出願の背景技術として自社のハンドルアシスト出願を引用している」という確認済み事実の範囲でのみ触れるにとどめます。

実務者向けの学び:スプラトゥーン・パルワールド訴訟と比較して見える「任天堂クレームの型」

型①用語の徹底抽象化:「ドリフト」「ミニターボ」はクレームに一度も登場せず、「第1走行状態」「advantageous moving state」へ一般化。スプラトゥーン特許群における「インク」の抽象化と共通する起案スタイルです。型②独立項は上位概念・従属項で製品実装:壁/レール、鋭い旋回、最高速・加速度はいずれも従属項に配置され、独立項の広さと無効リスクのバランスが設計されています。特許第6921193号の分割子(特許第7150108号)による権利網形成も同じ文脈です。型③発売前出願・発売直前公開の運用:本件も発売1週間前の公開であり、権利行使を見据えた出願タイミングの実例です。型④特許と営業秘密の使い分け:確率テーブルの具体値は秘匿し、確率を変動させる「仕組み」はUS11,103,784 B2の従属項8・9で権利化するという戦略判断が読み取れます。

カート系レースゲーム開発者向けFTOチェックの視点(2026年7月時点):(a) 確定的リスクとなる登録済みの「ドリフト・ミニターボ特許」は現時点で確認できていません。(b) ただし特開2025-82375/82376ファミリー(日米)が審査中であり、登録された場合は「チャージ継続パラメータ→一時的な高速走行状態」を持つ実装が広く読まれるおそれがあります。(c) 出願経過の継続監視と、必要に応じた情報提供(刊行物提出)の検討余地があります。(d) 1992年以来の旧作ミニターボは強力な公知資料です。(e) 2018年優先権のツアー系ファミリーは2038年頃まで存続し得ます。

なお他社動向として、Tencentもドリフト制御方法を出願しており(特表2021-531133)、その審査ではマリオカートシリーズが先行技術として引用されました。ドリフトの特許化はカートレーサー分野の各社共通テーマになっています。

まとめ

①マリオカートの「楽しさ・公平性」は、順位・時間・空間をパラメータ化した制御特許群に支えられています。②任天堂のクレームは徹底した用語の抽象化と、独立項/従属項の階層設計が特徴です。③最新のドリフト・レール系は未登録の審査中出願であり、登録の可否と最終的なクレーム範囲の監視が今後の焦点になります。

関連記事:スプラトゥーン特許シリーズ総論ゲーム特許の分割出願戦略任天堂×パルワールド特許訴訟の解説

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※本記事は2026年7月時点の公開情報(Google Patents・USPTO・各公報)に基づく一般的な解説であり、個別の侵害判断・法的助言ではありません。ゲーム機能と公報との対応付けは、公報に製品名の記載がないため推測を含みます。未登録の公開段階の出願は権利行使できず、登録クレームの範囲は審査により変動し得ます。