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商標登録に関するよくある質問と回答【弁理士がわかりやすく解説】

作成者: 弁理士 杉浦健文|2025/05/06

弊所によく寄せられる商標登録についての質問を、弁理士がQ&A形式でわかりやすくまとめました。商標出願や管理の際に役立つポイントを整理していますので、ぜひ参考にしてください。

商標登録の基本知識

Q:商標とはどんなものが登録できますか?
A:商標は「自分の商品やサービスを他人のものと区別するための目印」です。ただし、品質を表す一般的な表現や公共機関と誤解を招くようなマーク、他人の商標と紛らわしいものは登録できません。具体的には、商品やサービスの特徴を示すものや、地名のみの表示なども一般的には登録が難しいです。

Q:商標は登録しないと使えないのですか?
A:使用は可能です。ただし、未登録の商標を他人が先に登録した場合、権利侵害として警告や損害賠償請求を受けるリスクがあります。ビジネス展開や新商品の発売前には、商標登録を済ませることが推奨されます。

Q:日本での商標登録は海外でも有効ですか?
A:商標権は各国ごとに有効なため、日本国内での登録は日本でのみ有効です。海外でも保護を求める場合は各国での登録手続きが必要です。

商標出願前にすべきこと

Q:商標出願の手順を教えてください。
A:①類似商標の調査(J-PlatPatで無料検索可能)→②商標登録願の作成(商品・サービスの特定)→③特許庁への提出(オンラインまたは郵送)の順序で行います。

Q:「指定商品・役務」とは何ですか?
A:商標は特定の商品やサービス(役務)に対して権利を持ちます。出願時には必ず「指定商品・指定役務」を明確に記載する必要があります。

商標登録手続きの流れ

Q:申請から登録までの流れはどのようなものですか?
A:①商標登録願の提出→②審査官による審査(約8~10ヶ月)→③登録査定後、登録料納付により商標権発生→④拒絶理由通知があれば、補正や意見書で対応します。

Q:「早期審査制度」とはどのような制度ですか?
A:早期審査制度を利用すると、約2ヶ月で審査結果が得られます。既に商標を使用中または第三者が使用を開始した場合など、迅速な権利化が必要な場合に有効です。

商標登録後の管理

Q:登録後に必要な主な手続きは何ですか?
A:存続期間(5年又は10年ごと)の更新申請、登録名義人の変更・住所変更、商標権の移転手続きなどがあります。

商標に関するトラブル対応

Q:商標権侵害の警告を受けた場合、どうすればいいですか?
A:まず専門家(弁理士)に相談して対応策を検討しましょう。商標権は類似する商標と指定商品・役務の組み合わせに効力があり、非類似や品質表示的な使用であれば侵害にならない場合もあります。

弁理士への相談のメリット

Q:弁理士に商標の相談をするメリットは何ですか?
A:弁理士に相談すると、①出願前に的確な商標調査で拒絶リスクを軽減、②複雑な法的手続きや書類作成を迅速・正確に対応、③商標権侵害やトラブル時に法律的に適切で効果的な対策が可能になります。

当事務所では商標登録の手続きからトラブル対応まで幅広くサポートしております。お気軽にご相談ください。