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エジプト商標制度の概要|TMO・マドプロ・アラビア語表記を弁理士が解説 | EVORIX

作成者: |2026/05/03

こんにちは。弁理士の杉浦健文です。本記事では、エジプトの商標制度について、所管官庁・法体系・出願手続き・特徴的な留意点まで、日本企業のエジプト進出時に必要となる実務知識を整理して解説します。

本記事のポイント:🇪🇬 エジプトは先願主義を採用しており、マドリッド議定書経由の効率的な出願が可能。エジプト進出を検討中の企業様は、出願戦略を早めに立てることが重要です。

目次

  1. 制度の基本情報
  2. 出願・審査・登録の流れ
  3. エジプト商標制度の特徴・重要ポイント
  4. 実務上の注意点
  5. まとめ

1. 制度の基本情報

エジプトの商標制度は、以下のような特徴を持っています。

項目 エジプトの制度
所管官庁 Egyptian Trademark Office (TMO)(商業省所管)
根拠法 Law No. 82 of 2002 on Intellectual Property Rights
商品・役務分類 ニース分類(マルチクラス出願可)
採用主義 先願主義
マドリッド議定書 マドリッド議定書加盟済(2009年)
標準審査期間 約8〜12ヶ月
異議申立期間 公告から60日
保護期間・更新 10年(更新可能)
公的料金(参考) 出願料 1区分 EGP 3,000〜

2. 出願・審査・登録の流れ

エジプトでの商標登録までの一般的な流れは以下の通りです。

1

事前調査

先行類似商標の有無をEgyptian Trademark Office (TMO)(商業省所管)データベース等で調査

2

出願

日本特許庁経由のマドプロ出願、または現地直接出願

3

方式・実体審査

約8〜12ヶ月程度をかけて絶対的・相対的拒絶理由を審査

4

公告・異議申立

公告60日内に第三者が異議申立可能

5

登録

登録料納付により商標権が発生(保護期間:10年)

3. エジプト商標制度の特徴・重要ポイント

エジプト制度の主な特徴

  • 2009年マドプロ加盟後、日本からの一括申請が可能
  • アラビア語表記の併用が実務的に重要(ラテン文字単独では不十分な場合あり)
  • 絶対的+相対的拒絶の両方を審査(イスラム法・公序良俗が厳格)
  • 5年不使用取消:登録から5年不使用で取消対象
  • 異議申立期間60日

4. 実務上の注意点

エジプト進出時の留意事項

  • 中東・アフリカ進出のハブとして地政学的に重要
  • イスラム法・公序良俗との関係で宗教的に不適切と判断される商標は登録不可
  • アラビア語商標の音訳・意訳を別途登録することが推奨
  • エジプト消費者はアラビア語ブランドを強く好む傾向

5. まとめ

エジプトは先願主義を採用し、Egyptian Trademark Office (TMO)(商業省所管)が商標出願・審査を所管しています。マドリッド議定書経由の出願により、日本からの効率的な権利取得が可能です。

エジプト市場へのブランド進出を検討されている企業様は、出願戦略の早期構築が重要です。EVORIXではエジプトを含む各国商標出願をワンストップでサポートしています。

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AUTHOR / 執筆者

杉浦 健文

知的財産事務所エボリクス(EVORIX) 代表弁理士

特許・商標・意匠・著作権の出願から審判・侵害訴訟まで、各国の知財実務に精通。日本弁理士会/アジア弁理士協会(APAA)/日本商標協会(JTA)等所属。