EVORIX 知识产权博客

互联网与商标权的效力

Written by 弁理士 杉浦健文 | 1970/01/01

目次

はじめに ― ネット時代の商标リスク

今ではインターネットを通じて海外から商品を購入することも、海外へ商品を販売することも非常に簡単になりました。ECサイト、SNS、越境ECプラットフォームの普及により、事業が国境を越える機会は飛躍的に増加しています。

しかし、こうしたボーダーレスなビジネス環境は、商标法上さまざまな問題を引き起こします。商标权は国ごとに成立する权利であり、インターネットの無国境性とは根本的に相容れない部分があるためです。

本記事では、インターネット上で生じうる商标問題を具体的なケースを交えて解析し、ドメインネーム紛争やSNSアカウントの問題、海外サイトからの商品購入に伴う商标リスクについても掘り下げていきます。

ポイント

商标权には「属地主義」という大原則があり、日本の商标权の効力は日本国内に限られます。海外で事業を展開する場合は、その国でも別途商标权を取得する必要があります。

ケース1:海外ネットショップを立ち上げた場合

あなたは日本で鞄を販売する業者Xであり、鞄の範囲で商标Aについて日本で商标权を取得しています。日本での事業が好調であるため海外進出を目指し、米国でも鞄を販売するためにネットショップを立ち上げ、英文ページを完備しました。この場合、商标法上どのような問題が生じるでしょうか。

商标权の効力の範囲について

大前提として、日本の商标权の効力は日本国内に限られます(これを「属地主義」といいます)。そのため、米国で事業を展開するのであれば、米国でも鞄について商标Aについて別途商标权を取得する必要があります。

もし他人がAと同一または近似の商标を米国で商标注册していた場合、Xは米国で他人の商标权を侵权することになってしまいます。

注意

海外で事業を展開する場合は、販売国だけでなく生産国での商标权の取得も忘れずに行いましょう。生産国で他人に商标权を先取りされていた場合、その国での侵权者はあなたになります。たとえ生産国で商品を流通させない場合でも、生産した商品を輸出できなくなるリスクがあります。

海外展開時に押さえるべき国

ネットショップを通じた海外展開では、以下の国・地域での商标权取得を検討すべきです。

対象国・地域 取得すべき理由
販売先の国 商品を販売する以上、当該国での商标权がなければ权利行使ができない
生産国(製造委託先) OEM生産等で商标を付した商品を製造する場合、輸出差止のリスクがある
中継地・物流拠点 物流の中継地点でも税関での差止リスクが存在する
模倣品が多い国 模倣品の製造拠点となる国でも商标权を確保しておくことが望ましい

ケース2:海外サーバーで日本語サイトを運営する第三者

あなたは日本で鞄を販売する業者Xであり、鞄の範囲で商标Aについて日本で商标权を取得しています。ネットを検索していると、他人YがウェブサイトにAを表示していることがわかりました。詳しく調べてみると、どうやら海外のサーバーを使って日本語のページを展開しているようです。

海外のサーバー、すなわち物理的には日本国内での商标の使用ではない場合、XはYに対してウェブサイトの閉鎖を主張できるでしょうか。

WIPO共同勧告による判断基準

ケース1で述べた通り、日本の商标权の効力は日本国外には及びません。ですから普通に考えれば、ウェブサイトのサーバーが海外にある場合のYの行為は、日本国における商标の使用とはいえなさそうです。

ここで参考となるのが、WIPO(世界知的所有権機関)が2001年に採択した「インターネット上の商标及びその他の標識に係る工業所有権の保護に関する共同勧告」*1です。この勧告の2条では次のように規定されています。

「インターネット上の標識の使用は、その使用が加盟国で商業的効果を有する場合に限り、当該加盟国における使用を構成する」

この基準に照らせば、たとえ海外のサーバーを使用している場合であっても、Yが日本語でウェブサイトを展開し、日本からの注文を受け付けている場合には、日本での「商業的効果」が認められる可能性が高いといえます。したがって、Xはウェブサイトの閉鎖を主張できる可能性は十分にあります。

「商業的効果」の判断要素

WIPO共同勧告では、「商業的効果」の有無を判断する際に考慮すべき要素として、以下のような点が挙げられています。

  • ウェブサイトの言語(対象国の言語かどうか)
  • 通貨の表示(日本円での価格表示があるか)
  • 配送先として当該国が含まれているか
  • 当該国からの実際のアクセス数やユーザー数
  • 当該国の消費者との取引実績
  • 連絡先として当該国の電話番号や住所が記載されているか

ケース3:日本サーバーで外国語サイトを運営する第三者

あなたは日本で鞄を販売する業者Xであり、鞄の範囲で商标Aについて日本で商标权を取得しています。ネットを検索していると、他人YがウェブサイトにAを表示していることがわかりました。ケース2とは異なり、日本のサーバーを使っているようですが、フランス語のウェブサイトであるようです。この場合、XはYに対してウェブサイトの閉鎖を主張できるでしょうか。

この場合は、原則通り属地主義に従って、Yに対してウェブサイトの閉鎖を主張できる可能性はあると考えます*2。ただし、Yの立場を考えると、フランスで事業をするのであれば、わざわざ日本のサーバーを使用する必然性は低いため、事実上このような場面は稀でしょう。

注目ポイント

この場合にXが注意すべきはフランスでの事業展開です。Yがフランス語でウェブサイトを運営しているならば、フランス向けに事業を行っている可能性が高く、フランスで既にAについて商标权を取得している可能性があります。Xがフランスで商标Aを付した鞄を販売した場合、Yの商标权を侵权してしまうリスクがあります。

ドメインネームと商标の紛争

インターネット上の商标問題として特に多いのが、ドメインネームに関する紛争です。ドメインネームは全世界で一意であり、先に注册した者が使用権を得るという「早い者勝ち」のルールが基本です。そのため、他人の商标と同一または近似のドメインを先取り的に注册する行為(いわゆる「サイバースクワッティング」)が古くから問題となっています。

ドメインネーム紛争の解決手段

ドメインネーム紛争の主な解決手段には以下のものがあります。

手段 概述 対象
UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針) WIPOの仲裁調停センター等で行われる国際的な紛争処理手续 .com、.net等のgTLD
JP-DRP 日本知识产权仲裁センターが行うJPドメイン名に関する紛争処理 .jp等のJPドメイン
反不正当竞争法に基づく訴訟 裁判所を通じた差止・損害賠償請求 日本国内の紛争全般

UDRPの手续きでは、申立人は (1) ドメイン名が申立人の商标と同一または混同を引き起こすほど近似していること、(2) ドメイン名の注册者がそのドメイン名について权利または正当な利益を有していないこと、(3) ドメイン名が悪意で注册され使用されていること、の3点を証明する必要があります。

実務上のアドバイス

商标注册を検討する際には、同時に主要なドメイン(.com、.jp、.co.jp等)の取得も検討しましょう。後から第三者に取得されると、取り戻すために多大な時間とコストがかかります。

SNSアカウントと商标权

近年、SNS上でのブランド保護も大きな課題となっています。X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSプラットフォームでは、他人の商标と同一または近似のアカウント名を使用するケースが後を絶ちません。

SNSにおける商标問題の類型

  • なりすましアカウント:有名ブランドや企業を装ったアカウントが作成され、消費者が混同するケース
  • アカウント名の先取り:ドメインのサイバースクワッティングと同様に、他人のブランド名を先にアカウント名として注册するケース
  • ハッシュタグの無断使用:他人の注册商标をハッシュタグとして使用し、自社の商品を宣伝するケース
  • 広告における商标使用:SNS広告で他人の商标をキーワードやテキストに含めるケース

対応策

多くのSNSプラットフォームは、商标权に基づく申告制度を設けています。商标权者は、プラットフォームの報告フォームを通じて、商标权を侵权するアカウントやコンテンツの削除を求めることができます。ただし、これらの制度はあくまでプラットフォームの���用規約に基づくものであり、法的な強制力には限界があります。

SNS対策のポイント

ブランドを立ち上げる際は、商标申请と同時に主要SNSプラットフォームで公式アカウントを早期に開設することが重要です。また、定期的にSNS上での自社商标の使用状況をモニタリングし、問題があれば速やかに対応しましょう。

海外サイトからの商品購入と商标

個人が海外のECサイトから商品を購入する場合にも、商标法上の問題が生じることがあります。特に注意が必要なのは、日本の商标权者の許諾を得ていない「並行輸入品」や、商标权者とは無関係の第三者が製造した「模倣品」です。

並行輸入と商标权

海外で合法的に販売されている真正品を日本に輸入する「並行輸入」については、一定の要件のもとで商标权の侵权にはならないとされています。具体的には、以下の3つの要件を満たす場合です。

  1. 海外の商标权者と日本の商标权者が同一人であるか、法律的・経済的に同一と評価できる関係にあること
  2. 並行輸入品が、海外の商标权者によって適法に商标が付されたものであること
  3. 日本の商标权者が直接管理する商品と品質において実質的に差異がないこと

一方、海外サイトで販売されている模倣品を日本に輸入する行為は、商标侵权に該当し得ます。近年、税関での知识产权侵权物品の差止件数は増加傾向にあり、個人使用目的であっても商标侵权に問われる可能性がある点に注意が必要です。

まとめ ― インターネット時代の商标戦略

インターネットの世界では越境が容易であるため、商标上の争いに巻き込まれる機会も増えています。インターネット時代における商标戦略として、以下の点を押さえておきましょう。

対策 内容
先行商标の調査 海外展開前に進出先の国で同一・近似商标が注册されていないか調査する
各国での商标注册 販売国・生産国で商标权を確保する。马德里议定书制度の活用も検討
ドメイン・SNSの確保 主要ドメインとSNSアカウントを早期に取得する
定期的なモニタリング ウェブ上での自社商标の無断使用を監視し、迅速に対応する
税関注册 模倣品の水際対策として輸入差止申立てを行う

海外展開をお考えの際は、先行商标が存在しないかの事前の調査と商标注册を計画的に行ってください。

注釈

*1 「インターネット上の商标及びその他の標識に係る工業所有権の保護に関する共同勧告」について
https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/wipo/1401-037.html
https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/wipo/document/1401-037/kyoudoukannkoku.pdf

*2 不使用撤销审判と侵权事件においては「使用」の解釈が異なる場合があります。例えば、Xが日本で商标权を取得しており、日本のサーバーを使ってフランス語でフランス向けのウェブサイトにAを表示して事業を行っていた場合、このウェブサイトでの商标の使用は、日本での商标の「使用」に該当しない可能性があります。