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ニュージーランドの商標制度概要
こんにちは。弁理士の杉浦健文です。本記事では、ニュージーランドの商標制度について、所管官庁・法体系・出願手続き・特徴的な留意点まで、日本企業のニュージーランド進出時に必要となる実務知識を整理して解説します。
本記事のポイント:🇳🇿 ニュージーランドは先願主義(ただし先使用権の保護あり)を採用しており、マドリッド議定書経由の効率的な出願が可能。ニュージーランド進出を検討中の企業様は、出願戦略を早めに立てることが重要です。
1. 制度の基本情報
ニュージーランドの商標制度は、以下のような特徴を持っています。
| 項目 | ニュージーランドの制度 |
|---|---|
| 所管官庁 | Intellectual Property Office of New Zealand (IPONZ) |
| 根拠法 | Trade Marks Act 2002 |
| 商品・役務分類 | ニース分類(マルチクラス出願可) |
| 採用主義 | 先願主義(ただし先使用権の保護あり) |
| マドリッド議定書 | マドリッド議定書加盟済(2012年) |
| 標準審査期間 | 約3〜4ヶ月 |
| 異議申立期間 | 公告から3ヶ月 |
| 保護期間・更新 | 10年(更新可能) |
| 公的料金(参考) | 出願料 1区分 NZD 100〜(オンライン出願) |
2. 出願・審査・登録の流れ
ニュージーランドでの商標登録までの一般的な流れは以下の通りです。
事前調査
先行類似商標の有無をIntellectual Property Office of New Zealand (IPONZ)データベース等で調査
出願
日本特許庁経由のマドプロ出願、または現地直接出願
方式・実体審査
約3〜4ヶ月程度をかけて絶対的・相対的拒絶理由を審査
公告・異議申立
公告3ヶ月内に第三者が異議申立可能
登録
登録料納付により商標権が発生(保護期間:10年)
3. ニュージーランド商標制度の特徴・重要ポイント
ニュージーランド制度の主な特徴
- マオリ商標諮問委員会がマオリ文化的に問題ある商標を審査(独自制度)
- 絶対的拒絶+相対的拒絶の両方を審査
- マルチクラス出願でコスト効率化が可能
- 異議申立期間3ヶ月と比較的余裕がある
- 不使用取消:登録から3年以上不使用で取消対象
4. 実務上の注意点
ニュージーランド進出時の留意事項
- オーストラリアと類似の法体系だが、マオリ文化保護という独自要素あり
- 原住民の言葉や象徴を含む商標は委員会の意見聴取が必要となる場合がある
- 地理的表示制度あり(特にワイン分野)
- マドプロ加盟により日本からの一括申請が容易
5. まとめ
ニュージーランドは先願主義(ただし先使用権の保護あり)を採用し、Intellectual Property Office of New Zealand (IPONZ)が商標出願・審査を所管しています。マドリッド議定書経由の出願により、日本からの効率的な権利取得が可能です。
ニュージーランド市場へのブランド進出を検討されている企業様は、出願戦略の早期構築が重要です。EVORIXではニュージーランドを含む各国商標出願をワンストップでサポートしています。
AUTHOR / 執筆者
杉浦 健文
知的財産事務所エボリクス(EVORIX) 代表弁理士
特許・商標・意匠・著作権の出願から審判・侵害訴訟まで、各国の知財実務に精通。日本弁理士会/アジア弁理士協会(APAA)/日本商標協会(JTA)等所属。