游戏与商标
ゲーム市場は年々拡大を続けており、世界全体の市場規模は数十兆円にも達します。ビッグビジネスとなっているゲーム市場ですが、どこまで商标注册を取得してブランドを保護すべきかということについては一考の余地があります。本記事では、ゲームタイトル、サブタイトル、略称、角色名などの保護に加え、eスポーツやモバイルゲームにおけるIP保護の問題についても幅広く検討します。
目次
ゲームタイトル
まず保護すべきかどうかを検討すべきはゲームタイトル(題号)です。一般に書籍等の「題号」は、商品の品質または役務の質を表示するものとして原則注册を受けることができません*1。しかし、この审查基准のいう「題号」にはゲームタイトルは含まれていません。そのため、ゲームタイトルは原則として显著性を有するものとして注册されます。
最低限押さえるべき类别
- 第9類:ゲームソフト、ダウンロード可能なゲームプログラム
- 第41類:オンライン上で提供する(ダウンロード不可の)ゲームプログラム
ゲームタイトルは商标として機能するか
そもそも書籍等の題号はなぜ注册できないことになっているのでしょうか。題号は単にその書籍の内容を示すものであり、商品の来源を指し示す目印として機能しないため、また書籍自体は著作权で保護されていることも関係しています。このように考えると、ゲームタイトルもゲームの内容を示すものであって目印として機能しないのではないか、という疑問が生じます。
この疑問については過去に争われた事案があります。
| 事件名 | 判断 | 要旨 |
|---|---|---|
| ぼくは航空管制官事件 平成13年(ワ)第7078号 |
显著性あり | ゲームタイトルは自他商品を識別するための標識としての機能を果たしていると判断 |
| 三國志事件 平成5年(ヨ)702号 |
显著性なし | 「三國志」は書籍に題材を取ったものでゲームの内容を示すに過ぎず、識別機能を果たさないと判断 |
後者の三國志事件は、「三國志演義」という書籍が元になっている歴史物という特殊な事情が加味された判断です。この経緯から考えると、ゲームタイトルがゲームの内容を直接示すような性質のものでない限りは注册されると考えるのが妥当です。特殊な事情がない限り、ゲームタイトルについては商标注册を取得すべきです。
ゲームタイトルのサブタイトル
ゲームによってはサブタイトルが付けられる場合があります。例えばドラゴンクエストシリーズでは、IIが「悪霊の神々」、XIは「過ぎ去りし時を求めて」といったサブタイトルが付けられています。
サブタイトルは、メインタイトルをファミリーネームと見なすのであれば、ペットネーム的な位置づけになるものと考えられます。ある程度ゲームの内容に準拠するものだとしても、抽象的にその内容を語るに過ぎず、内容を直接的かつ具体的に説明するようなものではありません。そのため、サブタイトルも商品の来源を示すものといえますから、权利化しておくことをおすすめします。
「悪霊の神々」「過ぎ去りし時を求めて」はいずれも注册されています(注册5148063、注册5826007)。
【商标注册第5148063号】

【商标注册第5826007号】

ゲームタイトルの略称
他方、ゲームタイトルの略称については、安直に保護した方が良いとはいえない事情があります。ゲームタイトルの略称は消費者たちが通称として呼び出すものである場合が多く、ゲーム開発者が自ら考案して積極的に使用していくような性質のものではありません(例えば「マリカー」や「桃鉄」など)。
不使用取消のリスク
注册商标は权利者やそのライセンシーが市場で使用するものでなければなりません。使用していない商标は、不使用撤销审判(商标法第50条)により注册が取り消されるおそれがあります。消費者が自然発生的に使い始めた略称を权利化しても、权利者自身が使用していなければ取り消しのリスクが残ります。
仮に自らゲームタイトルの略称を考案し、積極的に使用していくのであれば、不使用となるリスクは低いため权利化しておくべきです。しかし、その略称が消費者が考え出したものであり、使用するのも専ら消費者である場合には、权利化しても取り消される可能性が残ります。
ゲームタイトルの略称について商标注册を取得すべきか否かについては、個々の具体的な事情を検討する必要があります。
ゲームの登場人物・アイテム名・必殺技名・セリフ
ゲームの登場人物などについては、これらを使ったビジネスを展開するかどうか、すなわち商品化するかどうかが深く関わってきます。
「角色の保護(著作权と商标权)」や「角色ビジネスの注意点」(関連記事1、関連記事2)において説明した通り、角色そのものに著作权はありません。また、角色の名前も著作权で保護される余地はほとんどなく、同様にアイテム名や必殺技名、セリフについても著作权で保護される可能性は極めて低いです(ただしセリフについては検討の余地があります)。
グッズ展開を見据えた类别選定
角色デザインやアイテムのイラストは著作权で保護され得るものですが、グッズの展開等を考えているのであれば、ゲームの分野以外でもグッズの分野において商标注册をしておくべきです。商标注册を取得しておけば、例えばグッズの製造を他社に依頼する場合(ライセンス契約)に正当な权利者であることを主張しやすくなり、スムーズなビジネス展開が可能となります。
| 类别 | 商品例 | グッズの具体例 |
|---|---|---|
| 第9類 | ゲームソフト・プログラム | ゲーム本体、スマホケース |
| 第14類 | キーホルダー・装飾品等 | アクリルキーホルダー、缶バッジ |
| 第16類 | 文房具類 | クリアファイル、ノート、ポスター |
| 第24類 | タオル類 | マイクロファイバータオル、ブランケット |
| 第25類 | 被服類 | Tシャツ、パーカー、キャップ |
| 第28類 | 玩具類(ぬいぐるみを含む) | フィギュア、ぬいぐるみ、カードゲーム |
| 第41類 | オンラインゲーム提供 | ゲーム配信、イベント開催 |
eスポーツとブランディング
近年急成長しているeスポーツ分野では、商标保護の重要性がこれまで以上に高まっています。eスポーツにおいて商标が問題となる場面は多岐にわたります。
eスポーツにおける商标の主要論点
- チーム名・クラン名:プロeスポーツチームの名称は、スポンサーシップやグッズ販売の核となるブランドです。海外展開も視野に入れた商标戦略が求められます。
- 大会名・リーグ名:大規模な大会やリーグの名称も商标注册の対象です。主催者は大会名を第41類(競技の企画・運営)等で保護すべきです。
- 選手名・ゲーマータグ:有名プロ選手のゲーマータグ(プレイヤー名)がブランド価値を持つケースが増えています。選手個人またはチームによる商标注册が検討されます。
- 配信チャンネル名:ゲーム実況やストリーミング配信のチャンネル名も、一定の知名度を得た場合にはブランドとして保護する価値があります。
eスポーツ関連で検討すべき类别
第41類(娯楽の提供、競技会の企画・運営)に加え、第25類(ユニフォーム・アパレル)、第35類(スポンサーシップ・広告)、第38類(動画配信)なども検討すべきです。
モバイルゲームのIP保護
モバイルゲーム市場は特に競争が激しく、模倣品(パクリゲーム)や近似タイトルの問題が頻発しています。アプリストアには近似のゲーム名やアイコンを使用した模倣アプリが数多く存在し、ユ��ザーの混同を招いています。
モバイルゲーム特有のIP課題
| 課題 | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 近似タイトルの乱立 | 人気ゲームに似た名称のアプリが多数出現 | 早期の商标注册とアプリストアへの報告 |
| アイコンの模倣 | アプリアイコンのデザインを真似た模倣アプリ | 外观设计权・商标权による保護 |
| 海外市場での無断配信 | 翻訳版が权利者に無断で配信される | 主要市場での商标权確保 |
| ゲーム内課金アイテムの模倣 | 人気ゲーム内のアイテム名を無断使用 | 主要アイテム名の商标注册 |
要注意:海外展開時の商标問題
モバイルゲームは世界中で同時に配信されることが多いため、日本だけでなく、主要市場(米国、中国、韓国、EU等)での商标注册を事前に行うことが重要です。特に中国では先願主義が厳格であるため、ゲームタイトルの中国語表記も含めて早期に申请すべきです。
ゲーム業界の商标注册の実例
ゲーム業界では、タイトル名だけでなく、さまざまな要素が商标注册されています。以下にいくつかのパターンを紹介します。
シリーズ名の保護
長期にわたるシリーズ作品では、メインタイトルを中心として各作品のサブタイトルまで幅広く注册するのが一般的です。「ファイナルファンタジー」「モンスターハンター」「ポケットモンスター」などの人気シリーズでは、メインタイトルに加え、各作品固有のサブタイトルや略称についても商标注册が行われています。
角色名・アイテム名の保護
グッズ展開が見込まれる角色名については、ゲーム関連の类别だけでなく、グッズの类别(被服、玩具、文房具等)でも注册されるケースが多いです。特に、フィギュアやぬいぐるみなどの商品化が予定されている角色については、早期の权利化が求められます。
ゲーム内の特徴的な要素
一部のゲームでは、ゲーム内のシステム名称や特徴的な用語についても商标注册がなされています。例えば、ゲーム内の通貨名称、特殊なゲームモードの名称、コラボレーションイベントの名称なども商标注册の対象となり得ます。
まとめ ― ゲームの商标戦略
一口にゲームといっても保護の仕方は多様です。以下の表に、ゲーム関連の各要素について商标注册の要否を整理します。
| 要素 | 注册の推奨度 | 備考 |
|---|---|---|
| ゲームタイトル | 必須 | 第9類・第41類を最低限確保 |
| サブタイトル | 推奨 | シリーズ展開する場合は特に重要 |
| 略称 | ケースバイケース | 自社が積極使用する場合は推奨 |
| 角色名 | 推奨 | グッズ展開するなら必須 |
| eスポーツチーム名 | 推奨 | スポンサーシップの観点から重要 |
| 大会・リーグ名 | 推奨 | 継続的に開催する場合 |
ゲーム自体はもちろんのこと、その後のビジネス展開がある場合にはグッズ関連やeスポーツ関連についても商标注册を取得することをおすすめします。
参考
*1 商标审查基准3条1項3号:「書籍」、「放送番組の制作」等の商品又は役務について、商标が消费者に題号として認識され、かつ、当該題号が特定の内容を認識させるものと認められる場合には、商品等の内容を認識させるものとして、商品の「品質」又は役務の「質」を表示するものと判断する。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/kijun/document/index/07_3-1-3.pdf
*2 ぼくは航空管制官事件(平成13年(ワ)第7078号)
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/831/011831_hanrei.pdf
*3 三国志事件(平成5年(ヨ)702号)
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/881/013881_hanrei.pdf
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