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スペイン商標制度の実務ガイド|OEPMは先行商標を審査しない・異議2か月・無効/取消はOEPMでEUR 170・不使用5年・損害賠償は売上の1%が最低保証を弁理士が徹底解説

スペイン商標制度の実務ガイド|OEPMは先行商標を審査しない・異議2か月・無効/取消はOEPMでEUR 170・不使用5年・損害賠償は売上の1%が最低保証を弁理士が徹底解説

スペインはEU第4位の経済規模を持ち、観光・食品・ファッション・自動車・再生可能エネルギーの分野で日本企業の進出が続く国です。スペイン語圏の入口として、中南米向けブランドの試験投入やライセンス供与の拠点に選ばれることも多く、スペインでの商標保護の相談が増えています。スペイン特許商標庁(OEPM)への国内商標出願は2025年に57,158件(前年比+11.5%)と過去10年で最多を記録しました。

スペインの制度は、OEPMが先行商標との抵触を審査しない「登録前異議型」でありながら、先行権利者に出願を通知する独特の仕組みを持ち、2023年1月から無効・取消をOEPMの行政手続(庁費用EUR 170)で請求できるようになりました。さらに、侵害が認められれば侵害者の売上の1%が最低限の損害賠償として保証されるなど、日本と大きく異なる点が多くあります。本記事では、商標法(Ley 17/2001)、OEPMの2026年4月改定の公式手数料と処理期間の公約、OEPMの2025年統計、2025年の最高裁判決を一次資料として、出願から異議・無効・権利行使・EUTMとの使い分けまでを弁理士が実務目線で整理します。

この記事のポイント

  • 根拠法は商標法(Ley 17/2001 de Marcas)。2018年の勅令法23/2018でEU商標指令に整合し、2023年1月14日からOEPMが無効・取消の第一次的な判断機関になった
  • OEPMは絶対的拒絶理由のみを審査し、先行商標との類似は審査しない。ただし先行権利者に出願公告を通知する。公告から2か月が異議期間(手数料EUR 37.52)
  • 出願庁費用は1区分EUR 127.88・追加区分82.84(電子、2026年4月〜)。異議がなければ7か月半以内に登録(OEPMの公約)。存続期間は出願日から10年
  • 不使用取消の猶予は登録から5年。無効・取消請求はOEPMへEUR 170で、2024年は455件。著名商標(marca renombrada)の認定は2025年に200件超
  • 権利行使は商事裁判所に集中し、損害賠償は侵害者の売上の1%が証明不要の最低額。2025年4月からは提訴前の交渉(MASC)が義務化。マドプロの拒絶通報期限は18か月、個別手数料なし

目次

  1. スペイン商標制度の全体像と法的枠組み
  2. EUTMとスペイン国内商標の使い分け
  3. 保護対象と拒絶理由:OEPMは先行商標を審査しないが通知はする
  4. 出願手続の流れとOEPMの処理期間の公約
  5. 費用一覧(OEPM公式手数料・2026年4月改定)
  6. 異議申立:公告後2か月・幅広い先行権利・使用証明の要求
  7. OEPMでの無効・取消手続(2023年1月〜)
  8. 使用義務と更新
  9. 権利行使:商事裁判所・売上1%の最低賠償・税関・刑事
  10. 最近の判例と実務動向:著名商標・姓の商標・司法改革
  11. マドプロ指定と直接出願の使い分け
  12. 日本の商標制度との比較
  13. 日本企業がスペイン出願で押さえるべき実務ポイント
  14. よくある質問(FAQ)
  15. 出典・参考文献

1. スペイン商標制度の全体像と法的枠組み

LEGAL FRAMEWORK

商標法(Ley 17/2001, de 7 de diciembre, de Marcas)+施行規則(勅令687/2002)。勅令法23/2018(2019年1月14日施行)でEU商標指令2015/2436を国内法化、無効・取消のOEPM管轄は2023年1月14日から。管轄はOEPM(産業・観光省の自治機関)。先願主義・絶対的理由のみ審査・登録前異議型

スペインの商標は商標法(Ley 17/2001 de Marcas)で規律され、所管は産業・観光省に属するスペイン特許商標庁(Oficina Española de Patentes y Marcas:OEPM)です。2001年法は、それまで庁が行っていた先行商標との抵触審査を廃止し、絶対的拒絶理由のみを審査する現在の制度を確立しました。EU商標指令(2015/2436)は勅令法23/2018で国内法化され、図形的表現要件の撤廃、周知商標と著名商標の区別を「著名商標(marca renombrada)」に一本化、異議における使用証明の要求などが実現しました。指令が求める庁での無効・取消手続は、4年間の準備期間を経て2023年1月14日からOEPMで運用されています。

スペインはパリ条約・マドリッド協定(1892年)・マドリッド議定書(1995年)・ニース協定・TRIPSの加盟国で、EU加盟国として欧州連合商標(EUTM)が直接効力を持ちます。EUIPO(欧州連合知的財産庁)がアリカンテに所在することもあり、スペインはEUTM実務の中心地でもあります。日本企業は「EUTM」「スペイン国内商標」「マドプロでのスペイン指定」の3ルートを使い分けることになります。

2025年の出願動向

OEPMの2025年統計によると、国内商標出願は57,158件(前年比+11.5%)で過去10年の最多、更新も+4.3%と伸びました。国際登録の指定は2,000件超で横ばいです。産業財産権全体の出願は92,569件と10年来の高水準で、その牽引役が商標でした。2024年の統計では商標・商号の登録率は86%、OEPMへの無効・取消請求は455件(うち無効が65%)でした。スペインの登録簿はドイツ・フランスと同様に国内の中小企業・個人の出願が中心で、日本企業が調査すると地域の小規模事業者の先行商標が多数見つかる傾向があります。

外国出願人の要件

欧州経済領域(EEA)内に住所も実効的な営業所も持たない出願人は、特許法175条2項の準用により、産業財産代理人(Agente de la Propiedad Industrial)を通じてOEPMで手続する必要があります。商標法29条4項は、外国の当事者にスペインまたはEEA内の通知用住所の指定を求めています。手続言語はスペイン語で、指定商品・役務もスペイン語で記載します。

2. EUTMとスペイン国内商標の使い分け

EUTMはEU27か国を1件でカバーし、庁費用はEUR 1,050(1区分850+2区分目50+3区分目150)です。スペインだけを守るなら国内商標(1区分EUR 127.88)のほうが安く、EUTMは複数国で使う主力ブランド向けです。スペイン国内商標には次のような固有の価値があります。

  • スペイン語での記述性リスクの回避:EUTMは加盟国のどれか1つの言語で記述的と判断されれば全体が拒絶されます。スペイン語で記述的な語を含む商標はEUTMで拒絶されやすく、逆にスペイン語以外の言語で記述的な語は国内商標なら登録できることがあります。
  • 中南米展開の基礎:スペイン語のブランド名をまずスペインで固め、メキシコなど中南米各国へ展開する企業が多くあります。同じ語がスペインと中南米で異なる意味を持つ場合があるため、現地での語感確認は国ごとに必要です。
  • 売上1%の最低賠償など国内法の救済:スペインの侵害訴訟では国内商標もEUTMも同じ裁判所で扱われますが、国内商標に基づく請求では商標法43条5項の最低賠償が明文で使えます。
  • EUTMの不使用リスクの保険:スペインでしか使わないブランドは国内商標で維持するほうが安全です。

EUTMの制度全体は欧州連合商標(EUTM)の制度概要で、隣国の制度はフランス・イタリアの各記事で解説しています。

3. 保護対象と拒絶理由:OEPMは先行商標を審査しないが通知はする

商標法4条は、商標を「事業者の商品・役務を他人のものから識別でき、登録簿上で明確かつ正確に表せる標識」と定義し、文字・図形・立体・色彩・位置・音・動き・マルチメディア・ホログラムなどが登録できます。スペイン特有の制度として、企業を識別する商号(nombre comercial)も商標と並ぶ登録対象で、商標と同じ手続・手数料で登録され、後願商標に対する異議の根拠にもなります。団体商標(marca colectiva)と保証商標(marca de garantía)は出願手数料が2倍に設定されています。

OEPMが職権で審査する事項

OEPMは方式要件と、商標法5条1項の絶対的拒絶理由(識別力の欠如、記述的・慣用的な標識、公序良俗違反、誤認、地理的表示・ワインの伝統的名称との抵触、国旗・紋章など)、および9条1項b号(他人の氏名・肖像などの同意のない使用)を職権で審査します。先行商標・商号との類似(6条〜8条)は職権審査の対象外で、先行権利者が異議を申し立てて初めて審理されます。

先行権利者への通知(商標法18条4項):OEPMは先行商標を審査しない代わりに、出願を公告する際、コンピュータ検索で抽出した先行する登録商標・商号の権利者に対して、公告の7日前に「異議の機会がある」旨を通知します。ドイツ・フランス・イタリアにはない仕組みで、日本企業がスペインで登録商標を持っていれば、類似する後願の存在をOEPMから知らされます。ただし通知は情報提供にすぎず、異議を申し立てるかどうかは権利者の判断です。通知を受け取る住所(代理人)を最新に保つことが、この制度を活かす前提になります。

著名商標(marca renombrada)

2018年改正前のスペイン法は「周知商標(notoria)」と「著名商標(renombrada)」を区別していましたが、現在はEU法に合わせて著名商標(marca renombrada)に一本化され、スペインで名声を得ている登録商標は、非類似の商品・役務にも保護が及びます(8条・34条2項c号)。市場シェア、使用の期間と強度、地理的範囲、広告投資などが認定の要素で、2025年にはOEPMと裁判所で200件超の著名商標の認定がありました(前年比+4.6%、直近4年で800件超)。未登録の周知商標はパリ条約6条の2に基づく保護を受けます。

4. 出願手続の流れとOEPMの処理期間の公約

PROCEDURE

電子出願 → 方式審査(1か月半) → 先行権利者への通知・出願公告(2か月半) → 2か月の異議期間+絶対的理由の審査 → 拒絶理由・異議があれば手続停止(suspenso)・1か月で応答 → 登録・公告(異議なしで7か月半以内、異議ありで15か月以内) → 出願日から10年

  1. 出願:OEPMの電子窓口(Sede electrónica)から出願します。自治州の窓口での紙出願も可能ですが、電子出願は手数料が15%安くなります。多区分出願が可能で、指定商品・役務はニース分類に従いスペイン語で記載します。優先権はパリ条約に基づき日本出願から6か月以内に主張でき、優先権1件ごとにEUR 17.55の手数料がかかります。
  2. 方式審査・公告:OEPMは受付から1か月半以内に方式・適法性を審査し、不備がなければ2か月半以内に産業財産公報(BOPI)へ公告します。公告の7日前に先行権利者へ通知が送られます。
  3. 異議・実体審査:公告から2か月が異議期間です。並行してOEPMは絶対的拒絶理由を職権で審査します。異議または拒絶理由があれば手続は停止(suspenso)され、出願人は通知から1か月以内に意見書・補正で応答します。先行商標の登録から5年を経過していれば、出願人は異議申立人に使用証明を要求できます。
  4. 登録:OEPMは異議・拒絶理由がない出願を受付から7か月半以内(法定上限12か月)、異議・拒絶理由がある出願を15か月以内(法定上限20か月)に処理することを公約しています(対象は案件の90%)。登録・拒絶の決定はBOPIに公告され、公告から1か月以内に行政不服(recurso de alzada)を申し立てられます。行政不服の決定に対しては行政訴訟(マドリード高等裁判所)で争います。
  5. 存続期間・更新:出願日から10年で、更新は満了前6か月から申請できます。満了後6か月の猶予期間は、最初の3か月は25%、次の3か月は50%の割増で更新できます。OEPMは満了の6〜5か月前に権利者へ満了予告を送ります。

5. 費用一覧(OEPM公式手数料・2026年4月改定)

OEPMの庁費用はユーロ建てで、電子手続・電子納付なら紙手続より15%割引されます(1EUR≒170〜175円で換算すると電子出願1区分で約2.2万円)。2026年4月1日適用の手数料表から商標関連を抜粋します。

項目 電子手続(EUR) 紙手続(EUR) 備考
商標・商号の出願(1区分)127.88150.45追加区分は各82.84(紙97.48)
団体商標・保証商標の出願(1区分)255.74300.87追加区分は各165.67(紙194.91)
優先権主張(1件ごと)17.5520.65—
異議申立37.5244.14欧州の主要庁で最も安い水準
無効・取消請求170.00200.002023年1月〜OEPMに直接請求
更新(1区分)148.06174.18追加区分は各99.39(紙116.95)。猶予期間は+25%(3か月)/+50%(次の3か月)
移転・ライセンス等の記録(登録1件ごと)29.8635.12—
行政不服(recurso de alzada)76.3989.86決定の公告から1か月以内
権利の回復91.35107.46期限徒過の救済

日本からマドプロでスペインを指定する場合、スペインは個別手数料を採用していないため、WIPOの基本手数料に加えて標準の補足手数料(指定国ごとCHF 100)と付加手数料(4区分目からCHF 100/区分)を納付するだけで済みます。複数国出願の費用比較はマドプロの費用とメリットをご覧ください。

補助金の活用:中小企業のスペインへの商標出願費用は、INPIT外国出願補助金(費用の1/2、商標1出願あたり上限60万円)の対象になります。

6. 異議申立:公告後2か月・幅広い先行権利・使用証明の要求

  • 期間・手数料:出願公告から2か月以内(延長不可)。庁費用はEUR 37.52(電子)と低廉で、第三者は異議とは別に「意見書(observaciones)」で絶対的拒絶理由を指摘することもできます
  • 援用できる先行権利:先行するスペイン商標・EUTM・スペインを指定する国際登録・先願(6条)、商号(7条)、著名商標(8条)、氏名・肖像・著作権・意匠などの先行権利、代理人による無断出願、保護された原産地呼称・地理的表示(9条・10条)
  • 手続の流れ:異議が受理されるとOEPMは手続を停止し、出願人に通知します。出願人は1か月以内に答弁し、異議申立人の先行商標が登録から5年を経過していれば使用証明を要求できます。証明できない商品・役務は異議の根拠から外れます。審理は書面のみで、口頭審理や当事者間の証拠交換の往復はありません
  • 決定・不服申立:OEPMは異議のある出願を受付から15か月以内(法定上限20か月)に決定します。決定に対しては1か月以内の行政不服(recurso de alzada、EUR 76.39)、その後は行政訴訟で争います。イタリア(最長24か月)やフランス(6〜12か月)と比べても手続は簡素で速い部類です

通知が来ても2か月しかない:OEPMからの通知は公告の7日前に届きますが、異議期間は公告から2か月で延長できません。通知はコンピュータ検索に基づくため、図形商標や綴りの異なる類似商標は拾われないこともあります。スペインを重要市場とする企業は、通知に頼らずOEPM・EUIPO・WIPOの公告を対象とした商標ウォッチングを組み込み、発見から2週間以内に方針を決める体制が必要です。

7. OEPMでの無効・取消手続(2023年1月〜)

2023年1月14日から、登録商標の無効(nulidad)と取消(caducidad)の直接請求はOEPMの専属になりました(商標法51条〜61条)。裁判所が扱うのは、侵害訴訟の反訴として無効・取消を主張する場合に限られます。庁費用はEUR 170(電子)で、フランス(EUR 600)・イタリア(EUR 500)より大幅に安く、代理人の署名も義務ではありません。

手続 理由 請求人・備考
無効(絶対的理由)識別力欠如・記述的、誤認、公序良俗違反、地理的表示との抵触、悪意の出願など利害関係人。期間制限なし
無効(相対的理由)先行商標・商号・著名商標・その他の先行権利との抵触先行権利者。5年以上知りながら黙認していると請求できない。先行商標が登録5年超なら請求時前5年と後願の出願時前5年の両方について使用証明が必要
取消5年間の不使用、普通名称化、権利者の使用による誤認誰でも請求可。使用の立証責任は権利者

手続は書面のみで進みます。OEPMは請求を権利者に送達し、権利者は2か月以内に答弁します。使用証明が求められた場合、請求人が証拠を提出し、権利者が1か月以内に意見を述べます。OEPMは必要に応じて10日〜1か月の期限で追加の照会を行い、当事者の主張が尽きた時点で審理を終結して決定します。決定までの目安は無効で24か月、取消で20か月(法定上限)で、決定には公告から1か月以内に行政不服を申し立てられ、その決定に対しては民事裁判所(マドリード・バルセロナ・バレンシア・グラナダ・ア・コルーニャ・ビルバオ・ラス・パルマスの州裁判所知財専門部)で争います。費用の償還や損害賠償はこの手続では認められません。2024年の請求は455件(無効65%)で、2023年と同水準でした。

8. 使用義務と更新

登録から5年以内にスペインで真正な使用を開始しなければ、正当な理由がない限り取消の対象になります(商標法39条)。5年間の使用中断も同じです。異議・無効・侵害訴訟のいずれでも、相手方から使用証明を求められる仕組み(登録5年経過後)が整備されており、無効請求では「請求時前5年」と「後願の出願時前5年」の二重の証明が求められることがあるため、10年以上前の証拠が必要になる場合もあります。日付入りの請求書・カタログ・広告・パッケージを商品・役務ごとに保存しておくことが重要です。

更新は出願日から10年ごとで、満了前6か月から申請でき、満了後6か月の猶予期間は25%・50%の割増で更新できます。各国の使用義務・更新の違いは各国の使用証明・更新・維持義務の世界比較で整理しています。

9. 権利行使:商事裁判所・売上1%の最低賠償・税関・刑事

商事裁判所とアリカンテのEUTM裁判所

商標侵害訴訟は各県の商事裁判所(Juzgados de lo Mercantil)の専属管轄で、EUTMの侵害はスペイン全土についてアリカンテの商事裁判所(EU商標裁判所)が第一審を担います。控訴は州裁判所(Audiencia Provincial)の知財専門部、上告は法律問題に限り最高裁(Tribunal Supremo)です。2025年4月3日に施行された組織法1/2025により、民事・商事の訴訟は原則として提訴前に交渉・調停などの裁判外紛争解決(MASC)を試みた証拠が必要になり、正当な理由なく交渉を拒んだ当事者は勝訴しても費用の償還を受けられないなどの不利益を受けます。また、全国の単独裁判所は2025年中に段階的に第一審裁判所(Tribunales de Instancia)へ再編されました。

証拠収集・仮処分・損害賠償

  • 事実確認手続(diligencias de comprobación de hechos):提訴前に裁判所の許可を得て、侵害者の施設で侵害の事実を確認・記録する手続。特許法の規定が商標にも準用され、相手方に事前通知せずに行えます
  • 仮処分(medidas cautelares):権利の外観(fumus boni iuris)と遅延の危険(periculum in mora)を疎明し、担保を提供して申し立てます。緊急の場合は相手方の審尋なしで発令されます。侵害を知ってから長期間放置すると緊急性が否定されるため、初動が重要です。被告側が事前に「保護書面(escrito preventivo)」を提出して一方的な仮処分を防ぐ実務もあり、その提出先の裁判所が管轄を決めます
  • 損害賠償(商標法43条):権利者は、逸失利益、侵害者が得た利益、または合理的ライセンス料(仮想ロイヤルティ)のいずれかを選択して請求できます。さらに43条5項により、侵害が認められれば侵害者がその商品・役務で得た売上の1%を、損害の証明なしに最低額として受け取れます。信用毀損などの精神的損害も加算できます。最高裁は、損害の発生自体は前提として必要だとしつつ、この1%ルールの適用を認めています

税関と刑事

税関当局(Agencia Tributaria の税関監視部門)は2024年に1,324,763点・評価額4億602万ユーロの模倣品を押収し、金額では過去最高を記録しました(2,879件の違反と99件の犯罪を摘発)。中国・トルコが主な出所で、UAEが中継地として浮上しています。EU税関規則に基づく介入申請をしておけば、税関が疑義品を留置し、権利者の同意があれば即時に廃棄されます。刑事面では、刑法典274条により、登録商標と同一・混同を生じる標識を付した商品の製造・輸入・販売は1年〜4年の拘禁刑と罰金の対象で、露天・臨時販売にも軽減された刑が定められています。最高裁は2024年6月27日の判決で、消費者が実際に混同したことの立証は不要で、登録商標と同一・混同を生じる標識の無断使用があれば足りると確認しました。

10. 最近の判例と実務動向:著名商標・姓の商標・司法改革

DIESEL事件(最高裁 2025年9月30日判決 1342/2025):著名商標は類似商品でも「便乗」で争える

第25類の国際登録「DIESEL」の権利者が、同じ第25類の靴に使われた図形入り商標を著名商標の侵害として訴えた事件。最高裁は、商標法8条・34条2項c号が著名商標に与える拡大保護(混同のおそれを要件としない、識別力・名声への便乗や毀損を理由とする保護)は、商品が非類似の場合だけでなく、同一・類似の場合にも「なおさら」適用されると判示しました。ただし本件では、両標識の外観・称呼・観念の差異が大きく、価格帯や需要者層も異なるため、著名商標を想起させる「結び付き」がないとして侵害を否定しています。著名商標の権利者にとっては、混同の立証に失敗しても便乗の主張が残ることを確認した判決ですが、標識間の連想を具体的に立証する必要があります。

BUJANDA事件(最高裁 2025年9月17日判決 1261/2025):自分の姓でも先行商標と混同すれば登録できない

ワインについて「CARLOS BUJANDA FDEZ. DE PIEROLA」を出願した個人に対し、1974年から登録されている「BUJANDA」や「VIÑA BUJANDA」の権利者が異議を申し立て、OEPMと行政裁判所が拒絶した事件。最高裁は、姓の部分的な一致(homonimia parcial)は直ちに登録を妨げないが、珍しい姓を含み同一・類似の商品を指定する場合、名前を付け加えただけでは混同・連想のおそれは排除されないと判示し、拒絶を支持しました。判断要素は、姓の希少性、出願人の知名度、商標全体における姓の位置、商品分野です。ワイン・食品分野で創業家の姓をブランドにする日本企業にとっても参考になる判決です。

刑事事件での混同不要(最高裁刑事部 2024年6月27日判決)

マドリードの店舗で有名ブランド12社の標章を付した模倣品872点を販売した被告らについて、最高裁は刑法典274条2項の適用を認め、犯罪の成立に消費者の現実の混同は不要であり、登録商標と同一・混同を生じる標識の無断使用で足りるとしました。EU指令2015/2436と権利行使指令2004/48と整合的に、登録商標の排他権と市場の健全性の双方を保護するという位置付けです。

司法改革(組織法1/2025、2025年4月3日施行)

9章で述べたとおり、民事・商事訴訟の提訴前に裁判外紛争解決(交渉・調停・和解提案・専門家意見など6類型)を試みることが要件になりました。相手が30日以内に応答しない、または3か月以内に合意に至らない場合は提訴でき、その効力は1年間続きます。商標侵害でも警告書と交渉の記録が提訴の前提になるため、証拠隠滅のおそれがある事案では、先に仮処分や事実確認手続を申し立てる戦略との組み合わせが重要になります。

11. マドプロ指定と直接出願の使い分け

スペインはマドリッド議定書5条(2)(b)の宣言により、暫定拒絶の通報期限を18か月としています。個別手数料は採用しておらず、指定の費用は標準の補足手数料(CHF 100)で済みます。指定を受けた国際登録は国内出願と同じ基準で審査・公告され、2か月の異議の対象になります。OEPMは異議の決定を、手続が完了していなくてもWIPOに通知する運用(規則17(5)(d))を宣言しています。

観点 マドプロでスペインを指定 OEPMへ直接出願
庁費用(1区分)補足手数料CHF 100(+WIPO基本手数料)EUR 127.88(電子)
現地代理人拒絶・異議がなければ不要。暫定拒絶への応答には産業財産代理人が必要EEA域外の出願人は必須
言語英語で出願可(WIPOがスペイン語訳)スペイン語
結果判明18か月以内に暫定拒絶の有無が判明7か月半以内に登録(異議なし)
先行権利者への通知国内出願と同様に通知される同左
セントラルアタック基礎登録が5年以内に消滅すると連動して失効(国内出願への転換は可)影響なし
向いているケース欧州・中南米の複数国(メキシコ・ブラジル・コロンビア・チリなど)を同時にカバーするスペイン語ブランドスペイン市場固有の商品名、スペイン語の記述性で争いが予想される商標、商号も同時に登録したい場合

EU全体を守るなら、マドプロで「EU」を指定するかEUIPOへ直接出願する選択肢もあります。スペイン語ブランドを中南米へ広げる場合は、マドプロ加盟国(メキシコ・ブラジル・コロンビア・チリ)と非加盟国(アルゼンチン・ペルーなど)を切り分けて計画します。

12. 日本の商標制度との比較

項目 スペイン(OEPM) 日本(特許庁)
先行商標との類似の審査職権審査なし。ただし先行権利者に出願を通知職権審査あり
商号の登録商標と同じ登録簿・手続で登録し、異議の根拠になる商業登記(商標登録簿とは別)
異議登録前・公告から2か月・EUR 37.52・書面審理登録後・公報から2か月・書面審理
登録までの期間7か月半以内(異議なし)、15か月以内(異議あり)の公約6〜8か月程度(早期審査あり)
無効・取消の窓口OEPM(EUR 170、無効24か月・取消20か月)。侵害訴訟の反訴は裁判所特許庁の審判
不使用取消の猶予5年3年
存続期間出願日から10年登録日から10年
出願庁費用(1区分)EUR 127.88(約2.2万円、10年分込み)出願12,000円+8,600円、登録料32,900円
損害賠償侵害者の売上の1%が証明不要の最低額+逸失利益/侵害者利益/仮想ロイヤルティ商標法38条の推定規定(最低額の保証はなし)
出願件数(2025年)約5.7万件約13万件前後

13. 日本企業がスペイン出願で押さえるべき実務ポイント

  1. EUTMと国内商標の役割分担を決める:欧州全体の主力ブランドはEUTM、スペイン語圏向けの商品名やスペイン語の記述性が問題になる語は国内商標、重要ブランドは両方。
  2. スペイン語(および中南米での語感)を確認する:同じ語でも国によって意味や印象が異なる。OEPMは絶対的理由のみ審査するため、記述性・誤認性が拒絶の主戦場になる。
  3. 出願前に商標だけでなく商号も調査する:スペインでは登録商号が異議・無効の根拠になる。OEPMの登録簿は商標と商号の両方を検索できる。
  4. 通知を受け取れる体制を整え、通知に頼らず監視する:先行権利者への通知は便利だが網羅的ではなく、異議期間は2か月で延長不可。
  5. 使用証拠は10年分を見据えて保存する:無効請求では請求時前5年と後願出願時前5年の二重の使用証明が求められることがある。
  6. 先取り登録にはOEPMの無効請求(EUR 170)を使う:悪意の出願も相対的理由も同じ手続で争える。5年以上黙認すると請求できなくなる。
  7. 侵害には売上1%ルールを踏まえて請求額を設計する:証明不要の最低額があるため、小規模な侵害でも訴訟の採算が合いやすい。
  8. 提訴前の交渉記録を残す:2025年4月以降、裁判外紛争解決の試みが提訴の要件。証拠隠滅のおそれがあれば、先に事実確認手続や仮処分を検討する。

よくある質問(FAQ)

Q1. EUTMを持っていれば、スペイン国内商標は不要ですか?

保護の範囲としては不要です。ただし、スペイン語での記述性でEUTMが拒絶・無効になるリスクの保険、スペイン限定の商品名の保護、スペインでしか使わないブランドの不使用リスク回避の観点から、国内商標を併用する企業が多くあります。庁費用がEUR 127.88と安く、登録も7か月半以内と速いことも理由です。

Q2. 登録までどのくらいかかりますか?

受付から約2か月半で公告され、2か月の異議期間と実体審査を経て、異議・拒絶理由がなければOEPMは受付から7か月半以内(法定上限12か月)の登録を公約しています。異議や拒絶理由があれば15か月以内(法定上限20か月)です。

Q3. 費用はいくらかかりますか?

庁費用は電子出願で1区分EUR 127.88、追加区分EUR 82.84(2026年4月改定)で、10年分の保護を含みます。更新はEUR 148.06+99.39/区分です。EEA域外の出願人は産業財産代理人が必須なので、その費用が加わります。マドプロ指定なら補足手数料CHF 100です。中小企業はINPIT外国出願補助金で費用の1/2の助成を受けられる場合があります。

Q4. OEPMから「類似する出願がある」という通知が届きました。

商標法18条4項に基づく先行権利者への通知で、公告の7日前に届きます。異議を申し立てるかどうかは権利者の判断で、期限は公告から2か月(延長不可)です。庁費用はEUR 37.52と安いので、類否に迷う場合でも申し立てておき、出願人との交渉で共存合意や指定商品の限定を引き出す実務が一般的です。自社の登録から5年を経過していれば使用証明を求められるため、証拠を先に整えてください。

Q5. 日本ブランドをスペインで先取り登録されました。

公告から2か月以内なら、先行商標・商号・著名商標に基づく異議が可能です。登録後は、OEPMに無効を請求します(EUR 170、決定まで最長24か月)。悪意の出願は絶対的無効理由として同じ手続で主張でき、期間制限もありません。日本での知名度をスペインの需要者の認識として立証できれば、パリ条約6条の2の周知商標としての保護も検討できます。相手が5年以上使っていなければ不使用取消も並行して検討します。

Q6. 模倣品がスペインで売られています。何から始めるべきですか?

輸入品なら税関への介入申請が最も早く効果が出ます。国内で流通している場合は、2025年4月以降は提訴前の交渉の試みが必要なので、警告書と交渉記録を残しつつ、証拠隠滅のおそれがあれば事実確認手続や仮処分を先に申し立てます。損害賠償は侵害者の売上の1%が最低額として保証されるため、小規模な侵害でも請求の採算が合いやすいのがスペインの特徴です。明白な模倣品なら刑事告訴(刑法典274条)も並行できます。

まとめ

スペインの商標制度は、庁費用が安く登録も速い一方で、OEPMが先行商標を審査しないため「調査・監視・使用証拠」を権利者自身が管理する必要があります。先行権利者への通知という独自の仕組みは大きな助けになりますが、異議期間は2か月で延長できません。2023年からOEPMで無効・取消をEUR 170で請求できるようになり、権利の整理も先取り登録への対抗も行政手続で完結しやすくなりました。侵害訴訟では売上1%の最低賠償が権利者の武器になる反面、2025年からは提訴前の交渉が要件になりました。EUTMとの役割分担、スペイン語と商号の調査、通知を受け取れる代理人体制、10年分の使用証拠、そして交渉と仮処分を組み合わせた初動を運用に組み込むことが、スペインでのブランド保護の要諦です。

スペインの意匠制度はスペインの意匠制度概要で解説しています。各国の商標制度は世界の商標制度ガイドをご覧ください。

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出典・参考文献

本記事は、以下の一次資料および専門家による解説を基に作成しています(いずれも2026年9月閲覧)。各項目に、本文のどの記述の根拠としたかを付記しています。

法令・公的機関の資料

  1. 商標法(Ley 17/2001, de 7 de diciembre, de Marcas)統合版(官報BOE)/商標の定義(4条)、絶対的拒絶理由(5条)、相対的拒絶理由と著名商標(6条〜8条)、先行権利者への通知(18条4項)、異議・審査・手続停止(19条〜21条)、通知用住所(29条4項)、存続期間と更新・割増(31条・32条)、使用義務(39条)、損害賠償と売上1%の最低額(43条)、無効・取消のOEPM管轄(51条〜61条)の根拠。
    https://www.boe.es/buscar/act.php?id=BOE-A-2001-23093
  2. 勅令法23/2018(Real Decreto-ley 23/2018, de 21 de diciembre)(官報BOE)/EU商標指令2015/2436の国内法化(2019年1月14日施行)、著名商標への一本化、OEPMによる無効・取消手続(2023年1月14日から)の根拠。
    https://www.boe.es/buscar/act.php?id=BOE-A-2018-17769
  3. OEPM「Tasas y precios públicos – Marcas y nombres comerciales」(2026年4月1日適用の公式手数料表)/5章の手数料表(出願127.88/150.45・追加区分82.84/97.48・団体/保証商標255.74/300.87・優先権17.55/20.65・無効/取消170/200・更新148.06/174.18+25%/50%割増・記録29.86/35.12)の根拠。
    https://www.oepm.es/export/sites/portal/comun/documentos_relacionados/PDF/TASAS_MARCAS_Y_NOMBRES_COMERCIALES.pdf
  4. OEPM「Tasas y precios públicos」(全手数料表・共通手数料)/異議申立(37.52/44.14)、行政不服(76.39/89.86)、権利回復(91.35/107.46)の根拠。
    https://oepm.es/export/sites/portal/comun/documentos_relacionados/PDF/TASAS_y_PRECIOS_PUBLICOS.pdf
  5. OEPM「Compromiso de plazos de tramitación y resolución de signos distintivos」(処理期間の公約)/方式審査1か月半、公告2か月半、先行権利者への通知(公告7日前)、異議なし7か月半(法定12か月)、異議あり15か月(法定20か月)、更新の満了予告(6〜5か月前)、対象は案件の90%の根拠。
    https://www.oepm.es/export/sites/oepm/comun/documentos_relacionados/PDF/CompromisosMarcas_new.pdf
  6. OEPM「Procedimiento de registro」(商標登録手続の案内)/電子出願、公告と2か月の異議・意見書、絶対的理由の実体審査、1か月の応答期限、使用証明の要求、決定の公告と1か月以内の行政不服、出願日から10年の根拠。
    https://www.oepm.es/es/marcas-y-nombres-comerciales/tramitar-una-solicitud-de-marca-o-nombre-comercial/procedimiento-de-registro/
  7. OEPM「Procedimiento de nulidad y caducidad」(無効・取消手続の案内)/権利者への送達と2か月の答弁、使用証明と1か月の意見、10日〜1か月の追加照会、審理終結と決定、公告から1か月以内の行政不服、取消理由(不使用・普通名称化・誤認)の根拠。
    https://www.oepm.es/es/marcas-y-nombres-comerciales/gestion-de-marcas-y-nombres-comerciales-registrados/procedimiento-de-nulidad-y-caducidad/
  8. OEPM「Manual informativo para los solicitantes de marcas」(出願人向け手引)/先行権利者への通知(受付から2か月半・公告7日前)、絶対的拒絶理由の職権審査(5条1項・9条1項b号)、手続停止と1か月の応答、法定処理期間12か月/20か月の根拠。
    https://www.oepm.es/export/sites/oepm/comun/documentos_relacionados/Publicaciones/Folletos/Manual_solicitantes_marcas.pdf
  9. 産業・観光省 プレスリリース「España ha registrado 57.158 solicitudes de marcas en 2025, el mejor dato de la última década」(2026年)およびOEPM「La OEPM publica sus cifras definitivas para el 2024」/2025年の国内商標出願57,158件(+11.5%)・更新+4.3%・産業財産権全体92,569件、2024年の登録率86%・無効/取消請求455件(無効65%)の根拠。
    https://www.mintur.gob.es/es-es/GabinetePrensa/NotasPrensa/2026/Paginas/Espana-ha-registrado-57.158-solicitudes-de-marcas-en-2025-mejor-dato-de-la-ultima-decada.aspx
    https://www.oepm.es/es/detalle-noticia/La-OEPM-publica-sus-cifras-definitivas-para-el-2024/
  10. WIPO マドリッド制度「Declarations made by Members」および「Individual Fees」/スペインの18か月の拒絶通報期限(5条(2)(b))、個別手数料を採用していないこと、規則17(5)(d)の宣言の根拠。
    https://www.wipo.int/en/web/madrid-system/members/declarations
    https://www.wipo.int/madrid/en/fees/ind_taxes.html
  11. 欧州連合知的財産庁(EUIPO)「Fees and payments」/2章のEUTM庁費用(1区分EUR 850・2区分目50・3区分目以降150)の根拠。
    https://www.euipo.europa.eu/en/trade-marks/before-applying/fees-payments

実務ガイド・専門家による解説

  1. Elzaburu「Récord de solicitudes de Propiedad Industrial en 2025 | OEPM」/2025年のOEPM統計(商標57,158件・+11.5%、更新+4.3%、国際商標2,000件超、意匠16,032件、産業財産権全体92,569件)の根拠。
    https://elzaburu.com/record-solicitudes-propiedad-industrial-2025-oepm/
  2. Isern Patentes y Marcas「Los procedimientos de nulidad y caducidad en la OEPM」/無効・取消手続の請求人適格、手数料EUR 200(紙)、書面審理、決定期間(無効24か月・取消20か月)、二重の使用証明、費用償還がないこと、州裁判所知財専門部(7都市)への不服の根拠。
    https://isern.com/en/nullity-expiration-trademark-oepm/
  3. World Trademark Review「Spain: fresh legislative overhaul to improve court system and dispute resolution process」(The Trademark Litigation Review 2026)/組織法1/2025(2025年4月3日施行)、提訴前の裁判外紛争解決(MASC)の6類型と期限(30日・3か月・1年)、費用面の不利益、第一審裁判所への再編(2025年7月〜12月)の根拠。
    https://www.worldtrademarkreview.com/review/the-trademark-litigation-review/2026/article/spain-fresh-legislative-overhaul-improve-court-system-and-dispute-resolution-process
  4. Iberley「Artículo 43 Ley de Marcas」(条文解説)/損害賠償の算定方法の選択と、侵害者の売上の1%を証明不要の最低額とする43条5項の根拠。
    https://www.iberley.es/legislacion/articulo-43-marcas
  5. Mundiario「Hacienda intercepta más dinero que nunca en operaciones contra falsificaciones」(2025年11月8日)/2024年の税関押収(1,324,763点・4億602万ユーロ・違反2,879件・犯罪99件)、出所国、即時廃棄の運用の根拠。
    https://www.mundiario.com/articulo/economia/hacienda-intercepta-mas-dinero-que-nunca-operaciones-falsificaciones/20251108152808362366.html

判例・実務動向

  1. Gómez-Acebo & Pombo「La protección de las marcas de renombre en relación con productos o servicios idénticos o similares」/最高裁民事部2025年9月30日判決1342/2025(ECLI:ES:TS:2025:4213、DIESEL事件)の事案と判旨の根拠。
    https://ga-p.com/publicaciones/la-proteccion-de-las-marcas-de-renombre-en-relacion-con-productos-o-servicios-identicos-o-similares-a-aquellos-para-los-cuales-esta-registrada/
  2. Civil-Mercantil(CEF)「Propiedad industrial. Marcas. Registro. Riesgo de confusión. Homonimia parcial de nombres y apellidos」/最高裁2025年9月17日判決1261/2025(BUJANDA事件)の事案、判断要素、判旨の根拠。
    https://www.civil-mercantil.com/propiedad-industrial-marcas-registro-riesgo-confusion-homonimia-parcial-nombres-apellidos
  3. Legal Today「Falsificación de marcas y confusión del consumidor: comentario de la STS ROJ 3642/24, de 27 de junio」/最高裁刑事部2024年6月27日判決(刑法典274条、消費者の現実の混同は不要、露天販売の類型)の根拠。
    https://www.legaltoday.com/practica-juridica/derecho-penal/falsificacion-de-marcas-y-confusion-del-consumidor-una-interpretacion-consolidada-del-articulo-274-del-cp-comentario-de-la-sts-roj-3642-24-de-27-de-junio-2025-10-13/
  4. El Derecho「Crece un 5% el reconocimiento de marcas renombradas en España: más de 200 solo en 2025」/2025年の著名商標の認定200件超(+4.6%、4年で800件超)と認定要素の根拠。
    https://elderecho.com/crece-un-5-el-reconocimiento-de-marcas-renombradas-en-espana-mas-de-200-solo-en-2025
  5. 日本貿易振興機構(JETRO)「スペイン」国・地域情報/冒頭のスペイン経済・日本企業の進出状況に関する背景情報。
    https://www.jetro.go.jp/world/europe/es/

※本記事は上記の資料を基に、2026年9月時点の情報で一般的な情報提供を目的として作成しています。手数料・運用・判例は変更されることがあり、スペイン語原文と英訳の間に差異がある場合はスペイン語原文が優先されます。個別案件の具体的判断には、専門家へのご相談を推奨します。